きかんしゃトーマス絵本原画展 ― 2005年08月16日 22:26
擬人化された乗り物の話題が続いて居たところにまたも「きかんしゃトーマス」。つくづく自分の好みは芯が同じです。
原作絵本60周年を記念して開催されたおそらく本邦初になる原画展示。
日本に入ってきたのは1973年。
自分は日本の初期の世代の読者だったと言うことを今回初めて知りました。
正直言ってTVのトーマスにはまったくなじみがありません。原作が好きだった話をすると絵本を知る人も少ない状態で今まで共感してもらえなかったのです。なので原作絵本を主体にしたこんな展示が行われるなんて夢見心地です。
つくづく、ギリギり開催中に気がついて嬉しい!
30数年ぶりなのでノスタルジックな思いが強く、かすかな記憶と合致するたびに嬉しくてしかたがありませんでした。
そして今までまったく知らなかった誕生秘話。
そもそもはハシカにかかった息子に話してあげた創作がやがて形になった絵本。
人気を博してシリーズ化されコンスタントに続間が発売されて自分が幼児期の頃には現役で新刊が出ている作品でした。てっきり古典絵本で終了した作品を読んでいるものだと思っていました。
原作者であるお父さん”ウィルバート・オードリー”は亡くなるまでに26冊104話の原作を書き上げますが絵は三代の代替わりがあり、自分は二人目までしか知りませんでした。
そして84年以降は原作者の息子さんが引き継ぎ続巻を執筆、絵を担当する画家も4代目となっているそうです。
約260点に及ぶ原画は想像していたよりも遥かに小さく、描き込みをするには大変そうなサイズでした。サイズが小さいながらも原画の迫力は大きく、時に圧倒されました。
ノスタルジックなところもありますが一番好ましい作風だったのは2代目の画家ジョン・Tケニーさんのお仕事でした。描き込みの緩急の取り方や質量を感じさせる画風はSLの持つ魅力を的確に伝えていて素晴らしかったです。
物販コーナーにはいかにもトーマスの玩具にひっかかって買い込みそうな風景が広がっていましたがTVトーマスとの差を返って意識してしまってチョロQだけ1品買いました。それよりも、原画ポストカードや目録が何よりも会場の感動を持ち帰るのにとっても良い本で、とっても嬉しい買い物になりました。
親子連れの多い会場では低く飾られた原画が少し無防備なのではと心配になってしまいました。子供は普通に額に触って指を指して会話しますから(^^;
しかし、お母さんが子供に読み聞かせながら進む風景がほほえましかったので心配も消えてあったかいムードで会場を回ることが出来ました。
いいねぇ。子供向けエンターテイメント。
最近のコメント