「うらむぞMくん」~”永田竹丸の世界”2005年09月01日 15:38

永田竹丸の世界展 案内はがき
永田竹丸さんと言えば自分にとっては世代として直撃だった1980年ごろ東京新聞の日曜版に連載された作品「キャラとメル」(画像真ん中、まんじゅうのような輪郭のキャラクター)が大好きでフルカラーの楽しい紙面を毎回食い入るように見ていたのを思い出します。

藤子マンガのファンであれば『まんが道』の中での本人像も印象深いでしょう。
一時期藤子マンガのペンを入れていた時期があり、良質の児童マンガを感じさせるペンタッチは自分にとってかなり好みです。

その永田先生の仕事が展示されると藤子FCの仲間から知らせがあり楽しみにしていたのですが、なかなか時間が取れず最後の最後まで……。
夏休みも終盤であちこちのイベントにスライディングしながら行ってる状態で、「永田竹丸の世界」もなんとか終わる間際に行けそうだと踏んでいた。ところがシンエイ動画の会長の楠部大吉郎さんが亡くなったという知らせを受けて、葬儀に参列することを考えると日取りに余裕がなくなってしまった。

「永田竹丸の世界」に一緒に行く約束をしていたM氏は仕事仲間。ライター業で予定をたてにくいのは分かるけれど、寝坊したからと当日キャンセルしたあげく、別の人と先に展示を見に行く仕打ち。
一緒に行く葬儀の日程も土壇場で通夜から告別式に変更してくれと言われて振り回された。
そんな彼を信用したのがいけなかったのかもしれない。

日程を相談するときに「永田竹丸の世界」に行くことが出来ないかもしれないとボヤく自分に
M氏は「×と◎を△日にして31日に行けばいいじゃないか」とアドバイスをくれた。

てっきり月末の30日に終わると思い込んでいた自分は、9月は30日までしかないと勘違いしていたような気分になり、明かりが差した思いだった。
31日はまだまだ残暑も残る日差しの強い晴天。
会場の最寄り駅で降り、”のらくろ館”はどちらかなと見回していたら、Dr.トミーさんに出会った。動物の記事で有名なDr.トミーさんは編集部でよく会うので意外な場所で出くわしたと声をかけてくださった。

事情を知ったDr.トミーは「永田竹丸さんの展示なら俺も見たい!」と同行して土地勘があるので道案内をしてくださった。初めて訪れた”のらくろロード”は本当にそこここにのらくろがいっぱい。時間をかけて歩いたら楽しそうな商店街だった。

通りの掲示板に「永田竹丸の世界」の告知が貼られている。
会場も目の前に迫ったのに、告知の日付がおかしい。
いや、結果的におかしいのは自分の方だったのですが……。

30日までじゃねぇか!
僕だけじゃなくDr.トミーも気の毒……。
タイトルの元フレーズ「うらむぞ魔美くん」は藤子F作『エスパー魔美』に登場する台詞。
ディープな藤子ファンのM氏にパロディのように茶化しつつ、伝えたい本気の言葉だ。

さようなら楠部大吉郎さん2005年09月02日 15:40

楠部大吉郎さんの絵
シンエイ動画の会長である楠部大吉郎さんが亡くなった。
ご葬儀の日程をいただいたので藤子ファンクラブや藤子関連を一緒に仕事でもしている某M氏と行った。
楠部大吉郎さんと言えば代表作は何になるのだろうと、M氏と話し、出てきたタイトルは「巨人の星」だった。自分にとっては映画『のび太の恐竜』のティラノサウルスがもっとも印象的な仕事となります。
何よりもシンエイ動画と言う会社を通して自分たちへの影響は強い。藤子アニメのほとんどの作品を作る会社としてだけでなく多くの作品を見てきた。

楠部大吉郎さんと直接お会いしたり話したする機会はなかったので当初、参列するか迷いがあったけれど、行って良かった。
お寺の一角には楠部大吉郎さんの絵が数点飾られていた。仏像や寺の墨絵、桃太郎の物語を描いた数点の作品がありました。
昨年の「日本漫画映画の歴史展」では扱いが不親切で、仕事を意識して見ることが出来なかった記憶があります。今更ですが楠部さんの絵筆に触れることができたのは嬉しかったです。

絵の横には万里の頂上での記念撮影した写真が添えられ、お見送りにも喜多郎さん作曲のNHK特集「シルクロード」のテーマ曲が流れていたので中国の文化に興味をお持ちだったようです。

数々のお仕事に改めてお礼と、そしてご冥福をお祈りしたいと思います。

ドラえもん誕生日20052005年09月03日 18:06

超合金ガチャガチャドラえもん パッケージ
今年はTVでもミニコーナーでドラえもんが祝われるエピソードが挿入。
そんなに深い意味がなかった数字は年々人々の想い入れによって特別な日になっていくような気がします。

テレビ朝日にあるアンテナショップでは誕生日を記念して25年ぶりにリニューアルされた名作トイ「超合金ガチャガチャドラえもん」の先行販売が行われている。
この商品は開発に参加させていただいたのでとても楽しみ!
ぜひヒットしてくれて次の商品につなげられるように願ってます。

ピンチ!雨・金・電気、つか銀行合併は迷惑!2005年09月04日 22:50

平日は編集関連の仕事をし、休日のすごし方と言えばこれまた編集カンケイだったりして。

昨年から時間が出来たら持込用の新作を準備しようと思うのだけど、いざ、興にノリ始めるとストップがかかるのを繰り返しているような気がする。
現在は藤子FCネオユートピアの会誌の特集準備に追われる毎日。
何しろ怪物くんと言えば好きなマンガとして公言し続けて長い。先日のぴかコミだって新規収録部分は自分のコレクションからの複写した上に自分がデジタルで修正するような状態。藤子FCへの資料出しも殆ど自分ひとりにかかってる。国会図書館に蔵書がないので初出誌のコレクションもウチがマシらしい。
約20年前にやっていた会誌の中の作品別コーナー「怪物くんクラブ」以前、以降も集め続けているのだからそりゃ蓄積もある訳です。

にかく、次回の記事の為にコレクションのコピーを取り捲り、資料をさらい受け渡すだけでも一苦労でまだまだ終わりが見えない。

とりあえず出来た分だけでも渡そうと出かける、出かけるついでに、こないしたい映画もあるし。そう思ったのですがまずはどしゃぶり!集中豪雨!
傘を購入して、なるべく濡れずに目的地へ着ける路線に変更。

持ち金が乏しかったので道すがら銀行へ寄ると合併の為取り扱い全面停止中!
先日もこんな感じでその後の予定がトンだ記憶があるけど、今日もだよ。
つーか、打ち合わせに入るファミレスの金もないじゃんか!

雨トラブル、銀行とで時間も微妙だったので待ち合わせ相手に電話をかけようとするとダイヤルしたとたんに充電が切れる。

なんちゅうか、それでも打ち合わせは無事に果たし、ファミレス代はたかって事なきを得ました。
映画は中止。さっさと帰って作業しろと言う神のお告げだと思うことにした。

これでいいの…か?

映画『ハーヴェイ』~ウサギの妖精と友達になった男2005年09月05日 10:58

ハーヴェイ
自分が最初にこの映画に興味を持ったのは映画『ロジャーラビット』のパンフレットに寄稿された手塚治虫先生の文章から。昭和30年代には日本でも公開された作品で、本国では根強い人気を誇っているようです。
『ロジャーラビット』の中の引用だけでなく、藤子Fの異色短編『ヒョンヒョロ』に登場するウサギもこの作品にインスパイアを受けている点があると思われます。

身長6フィート(約2メートル)のウサギと友達のエルウッドと”その友達”が見えない周りの人たちの騒動を描くストーリー。

莫大な財産を相続して働かずに飲んでばかりいる中年紳士エルウッドは姉と姉の娘と暮らしているのですが問題はエルウッドの見えない友達。エルウッドはその友達”ハーヴェイ”を紹介するのが礼儀だと思って来客に次々紹介します。しかし相手は見えない友人をいるように振舞うエルウッドに驚き逃げていき家族は浮くばかり。
姉や姉の娘もこの奇行に頭を悩ませ、エルウッドを精神病院に入れようとするのですが……。

スクリーンにはまったく登場しないウサギの妖精”ハーヴェイ”がさもいるように振舞う紳士エルウッドを演じるのは『素晴らしきかな人生』のジェームス・スチュアート。
エルウッドを心配する姉を演じるジョセフィン・ハルはこの作品の演技でオスカーを受賞。

見終わった後に暖かい気持ちになれる作品です。
果たしてハーヴェイは存在しているのかいないのか。エルウッドの上品さと同じように全編を通して控えめで上品な演出で描いてゆく。展開が経つにつれ見えないものの存在を信じさせる説得力を持つ描写は蛮人に好感を抱かせることでしょう。
ハーヴェイが存在するのか?もちろん僕は存在している方に一票です。

ハーヴェイDVD発売中
■関連エントリー
映画『素晴らしき哉、人生』の影響 [2004年12月25日(土)]
※リンク引越中

Mr.インクレディブル大ヒット記念~DVDキャンペーンに踊る2005年09月06日 11:11

Mr.インクレディブルDVD
6月に発売されて売り場を彩り続けている赤いパッケージのニクイ奴。 雑誌で紹介記事を書いたし、本心からオススメのタイトルなのに実は買い渋って来ていました。
理由は「どうせしばらく待つと新価格になって安くなる」「スペシャルエディションになって特典目当てでもう一度買う羽目になる」なんて考えがチラつくため。

でも結局はマーケティングの勝利です。8月末日まで行われていた「Mr.インクレディブル大ヒットキャンペーン」につられて、キャンペーン最終日に購入、オマケ目当てで買ってしまいました。このキャンペーンでは映画作品のDVDか、非売品の特製DVDを貰えるというもの。買えないDVDで釣られちゃいました。


思い返せばこの映画のキャンペーンには振り回されっぱなし。初日はあのマスクをかぶって「インクレ~っ!」ってポーズをやらされたし(笑)。

サンプラーDVD 駅で広告に張り付いていた配布キャンペーン用、「Mr.インクレディブル DVDサンプラーディスク」。
告知を最終配布日の終わってる時間に見てジダンダを踏んでいたら、知り合いがくれた。ありがたーや。



トレイラーDVD 左下は遡ってまだ劇場で予告編が流れ始めた頃に劇場とプレスに配られた予告編が入っているDVDディスク。

これももらい物。 これだけ良くしてもらっているのに本編のディスクをスルーするわけにはいかない。
とは言え本編を繰り返し見ている余裕がこれだけどれだけあるのかとも思う。きっとロクに見ないうちに次のバージョンで発売されるのだろうナァ(笑)。

ちなみに冒頭「Mr.インクレディブル大ヒットキャンペーン」では『Mr.インクレディブル』以外にもう一枚のDVDを購入するのがノルマで自分が購入した作品は『バグズライフ』。DVDでは持っていないからと言う理由で。同じくDVDで考えれば日本のディズニーアニメスタジオで製作されたハンドドローイング・アニメ『スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー ~帝王ザーグを倒せ!~ 』もあるけれど、ビデオで充分と言う感想の消去法。

次に同類のキャンペーンがあった場合、ダブリを買わないといけない。願わくば勘弁!


◆ぷれしゃすもーめんと上関連記事
▼『Mr.インクレディブル』系エントリー
忙しい時ほど、別な事をしちゃう時 [2005年06月16日(木)]
悲しいとき!「Mr.インクレディブル」劇場にて [2005年02月17日(木)]
PEZ『Mr.インクレディブル』 [2004年12月21日(火)] 
映画『Mr.インクレディブル』メディアの立ち位置 [2004年12月08日(水)]
劇場限定『Mr.インクレディブル』コンボセット [2004年12月05日(日)]
インクレディブルが変える、食生活も変える [2004年12月02日(木)]
プチトイズ/Mr.インクレディブル<組合せ付記> [2004年12月02日(木)]
ラージフィギュア「Mr.インクレディブル」 [2004年11月26日(金)]
収穫「Mr.インクレディブル」フィギュア [2004年11月19日(金)]
宮崎駿フィギュア [2004年11月07日(日)]
きのうの大収穫 [2004年11月06日(土)]

カプセルトイ/ロボッツ by Yujin ~シンプル・イズ・ベスト2005年09月07日 11:48

ロボッツ コレクションフィギュア
映画を見る前、ソフビに振り舞わされて出かけた浅草のウルトラマン倶楽部のすぐ向かいにあるガチャガチャスペースで見つけた『ロボッツ』のガチャガチャ。

全6種類、1カプセル100円。
『アイスエイジ』の時は凄く映画にハマったのに立体物=フィギュア類が殆どなくて渇望に陥った。それを思えばカプセルトイでリアルタイムにこういう商品が出ることが奇跡のように感じる。

映画『E.T.』の専門売り場が池袋のデパートに出現した82年当時、映画のような一過性のキャラクターがどれだけマーケットを維持できるのか疑問視する声があったのが遠い昔の話に思える。

こういう商品は出会ったときが買い時とばかりガリガリと大人回し。『サイレント・ムービー』のメル・ブルックスが声をやっていることで期待値の高かったキャラクタービッグ・ウェルド博士が最後のひとつとなり、出るまで回した。最終的には11回分の出費。
ガチャガチャの怖さを久々に味わった。きっと、近い将来セット売りしているショップを見つけて脱力するのだろうな、と思っていたらそれ以前に映画を見て微妙に脱力してしまった自分がいたりして……。