地震のときにどこにいた2005年10月17日 02:57

クローネンベルグ・ドイツ村
バカにつける薬はないけれど~♪

”HOT BUG”に出かけた自分は、またも学習能力がない失敗をしでかしました。
会場になった ”クローネンベルグ/ドイツ村”は群馬県。自分の地理感覚からすれば「ちょっとした遠出」くらいな距離感で居たのですがそれが大きなミステイク。
電車の 乗り換え案内を利用して算出したルートからすれば通常の電車で3時間弱の道のりで、新幹線を使うルートでは1時間50数分と出た。その日は出版社で毎度の休日出勤予定で一緒に作業をするメンツと午後2時からの約束になっていた。
始発で向かえば開場時間あたりに到着し、1時間半ほど見て帰ればいい、そんなスケジューリングだった。さ~て、既に何かおかしな空気が漂ってるゾ。

AM3:00起床。外は雨。かなり微妙な天気。自宅の最寄駅ではかなりタイムロスするのが分かっていたので上野御徒町までは徒歩。オークションの発送物をかかえて途中、郵便局本局に寄って出す。家を一発で出ないで何度も忘れ物を気にして帰る性分が災いして始発には間に合わなかったが、とりあえずそれに近い時間に駅に到着。足の湿りっ気がかなり嫌味。

自分は電車に乗るの好きです。
ちょっとやそっとならばヘコたれないぞ!……とは言え道のりは長い。越谷近辺までは馴染みある空間だけどそこから先は新鮮な景色が続く。雨はあがり日も高くなった。
普段の遠出と違うと思わされたのは乗換えをするたびにローカル度がアップしていくところ。単線になったあたりで「なんか、ずいぶん遠くに来たな」と思わされた。
最後の乗換えで 上毛電気鉄道は名前からしてステキ。蒸気ではなく電気だぞ!といわんばかりのネーミングが歴史を感じさせる。のどかな景色とアップダウンを繰り返す地形は「パンダコパンダ」か「となりのトトロ」の電車のよう。(…現地に住む人に失礼かな。)下車した大胡駅では
交通博物館でしか見れないような車両が駅の脇に停められていて目を楽しまさせてくれる。

それはいいけれど、下調べの半端な自分はここで第一の悲鳴を上げる。目的地までのバス……ではなく、”乗り合いタクシー”の時間割は1時間以上来ないことを示しているではないですか。そんなに待ったら目的地に着いた瞬間帰らなけらばならない。さびしい駅前に停まるタクシーに声をかける。
目的地まで乗ったら時間とお金が幾らかかるか。
「15分ほど乗って2800円ぐらい。」

実はこの日、支払日の前日でかなりギリギリのお金しかなかった。カード払いできればいいがそれも出来ない状況。帰り道、新幹線で時間短縮する道は消えた。ドイツ村では入場料のあと余裕はない。悩む時間もない。タクシーに飛び乗りいざ現地。

タクシーのおじさんは降りるときにバス……もとい乗り合いタクシーの運行表をチェックすることを薦められる。降りてマゴマゴしていたらわざわざ声をかけて乗り場を教えてくれた。

第二の悲鳴。本数がやっぱり少ない。次の乗り合いタクシーで帰っても既に遅刻必至。次の運行までの時間で目的だけを果たすべく入場。

せっかくのドイツ村は入園したものの半分も中を見ることができず、さっくりとワーゲンだけを眺めて帰途へ。

と こ ろ が
帰途は行きよりも遥かにトラブルが多かった。
駅に到着して次の電車まで約40分。乗り換えるたびに30~40分の待ち時間。行きにスイスイ乗換えで来たのがまるで奇跡のよう。あっと言う間に1時間、2時間と経過。東京に入るどころか群馬脱出もままならない。

やっと埼玉に突入して春日部に着いたとき、異変に気がついた。地震発生の為に電車が全線停止してしまった。
帰り道にあせる気持ちがむしろ「もう駄目じゃん」と諦めに変わったのがこの瞬間。振替輸送がないかと一瞬考えるが地震ならどこも停まってて当然。考えるだけ無駄。

神保町に到着したのはとっぷり日が暮れてからだった。
半日待たせて怒られるのも当然だけど、自分自身情けない気分でやりきれない感じ。
実は交通費が最後、帳尻あわず所持金をオーバー。これも気分に追い討ちをかける。数十円をカード払い出来るはずもない。改札の好意で処理してもらう。

翌日も徹夜でS社泊、雨の中顛末を話しながら一番近いコンビニに買い物に出かける途中、パーキングに停まるワーゲンタイプ1を発見。
「昨日、わざわざ見に行かなくてもここにあるじゃない」

綺麗なオチがついた。