セラミックかメタルかそれが問題だ2006年01月13日 03:54

問題のピンク・ゴジラ分解写真
チョロQ老舗サイト「チョロQ学園」さんのブログで自分の所で紹介したピンクのゴジラが”セラミック”なのではないかと言うトラック・バックをいただきました。

同じ塗装方法の”セラミックチョロQ”と言えば書籍では知っていますが現物は馴染みがありません。言われてみてから「ははぁ、本で見たあれか。」と言う感想です。
こういう探求の進展があるとネットで公開したことに意義があったと嬉しい限りです。自分としては「セラミック・チョロ獣」である方が「メタルチョロ獣のピンク」であるよりも何倍も嬉しいです。謎のカラーリングにも納得が出来ます。持っているチョロ獣にバリエーションが増え、再発見できたのがなんとも言えず収穫です。

そんな訳で更にチョロ獣を分解写真で公開します。本体は地の金属色の上に白くくるみ塗りされた後にカラーが重ねて塗装され発色をより引き立てるように塗られています。腕の可動部に塗装落ちがあり地色が見えます。
チョロ獣は全て頭部のネジと足元のフックでボディを固定するスタイルが基本なのですが、素材のせいか足のフックの形状が違います。

そして何よりもこの固体独自のものがフリクション・モーターの素材です。ギアの色の変更こそあれ初期ロットから一貫して黒のカバーしか存在しないチョロ獣のフリクションのカバーですが、このゴジラだけは白×白です。
猛烈に遊んだ自分の感覚から行くと白のギアは硬質で黒は軟質素材です。磨耗を考えると黒の方が短命にすら思えるのですが、最初から全開の子供パワーでフリクションを回転させるとパワーを逃がせない分、ギアの刃こぼれを起こしそうな感覚がありました。白ギアから黒ギアへの変更はそんなユーザーの年齢層を反映させていると予測しているのですが、回答は定かではありません。何にせよ、白カバー×白ギアは一般販売がないエンジンなのでこれだけでもマニアにとっては貴重です。

”セラミックかメタルかそれが問題だ”とタイトルをつけてみましたが、実のところ既に「セラミック・チョロ獣」と決め付けています。コレクションは自分が価値観を感じるように思えれば幸せです。個人的な嬉しさがアップした情報を送ってくださったサイト管理者さんに感謝です。

謎の集団「ニュー・シネマ・パラダイス・ファン」2006年01月13日 07:40

Weeklyぴあ(関東版)2005.12.29-2006.1.5 No.1132 表紙
デジタル・リマスター版公開を紹介している情報誌「ぴあ」を手にした。記念のつもりだった。しかし映画の紹介文は目を疑う内容、これが情報誌として正しい視線なのだろうか。

'89年に公開され、単館で40周と言う脅威のロングランを記録した伝説の感動作がデジタルリマスター版の美しい画質でリバイバル公開。シチリア島の小村で繰り広げられる、映画の愛に満ちたノスタルジックな物語が帰ってくる! 今回上映されるのは、現在DVDなどで見られる完全版ではなく、初公開時の2時間バージョン。完全版は主人公が中年になって元恋人のストーカーと化すなど、ファンの間でもあまり評判が良くないだけに、今回のバージョンを心待ちにしていた人も多いはず。
(Weeklyぴあ(関東版)2005.12.29-2006.1.5 No.1132。『ニュー・シネマ・パラダイス デジタル・リマスター版』の紹介文)


ツッコミ所が多すぎてどこから言えばいいのか分からないくらいで、めまいがするんですけれど。これ書いたライターはわざと書いてるんですかね。1センテンスに1マチガイくらいの勢いじゃないですか。
123min版DVD普通に買えますけれど……。もっとも、国内ソフトも今回上映されているデジタル・リマスター版も厳密には初公開時のものとは編集が違うけど。
キリがないので問題にする箇所を絞ろう。
>完全版は主人公が中年になって元恋人のストーカーと化すなど、ファンの間でもあまり評判が良くないだけに、今回のバージョンを心待ちにしていた人も多いはず。

この文章のファンってどんな人を指しているのでしょう? ”ジュゼッペ・トルナトーレ監督のファン”を指している文脈とは思えない。
シリーズものではなく1本の映画作品だ。”「ニュー・シネマ・パラダイス」のファン”ならば作品は好意的に受け止められるポジション、評判が悪いならばそれはファンじゃないぞ!
かろうじて成立する仮定が”「ニュー・シネマ・パラダイス」2時間版のファン”と言うくくりだが、それならば同じ作品である3時間版をわざわざ蔑んで引き合いに出す悪意を感じる。もし、これがスタンダードな”「ニュー・シネマ・パラダイス」ファン”を指しているならば、自分は死んでも仲間になりたくない。
冷静な意見として良し悪しを評しようとしている人も確かにいるのだが、そもそも同じ作品同士なのだから一刀両断できないはがゆさつきまとう。一枚の絵のどこを褒めてどこをけなすか、そんな論争にも似ている。
実際、ネットを見回すと2時間版と3時間版(=完全版)を比較し同じように蔑む意見を目にするが、その人が”ニュー・シネマ・パラダイス・ファン”だと自分は思っていない。