こんなねずみキャラも ~マジカル・コレクション反省会2008年01月04日 15:44

ねずみ (C)Disney
なんだかんだ言っても、ディズニーファンは恵まれてますよね。かなりのマイナーキャラクターまで商品化されていて、その姿を立体物で楽しめるんですから。
ゆるりと、子年の頭をねずみキャラクターをピックアップし続けながら、結局どれもこれも(C)Disney印。今回画像のこれも、ディズニーキャラクターです。
(ファンならもちろん、何の作品か分かりますよね?)

この商品、2001年11月トミーから発売開始されたディズニーキャラクターのコレクションフィギュアシリーズの一部なのですが、一昨年を最後に新商品がリリースされなくなったので事実上休止してしまったようです。

タカラトミーHPマジカルコレクション:http://www.takaratomy.co.jp/products/disney/magical_collection/

この商品、ハナから自分は乗るつもりはなかったので、つまみ買いしかしてませんが、意外なキャラクターがこっそり商品化されているので、そこは逃さないように目を光らせていました。ストライクゾーンに玉を投げていれば、熱狂できたシリーズなのですけど……。

●商品コンセプトを推察
大きなキャラクターコンテンツであるディズニーの王道コレクションと言う狙いは分かります。これまでもディズニーの玩具を多数出してきたトミー。そしてチョコエッグの後継シリーズとして続けたチョコパーティーシリーズ。ディズニー・キャラクターのフィギュアを集めて楽しむ層が確実にそこに居ることを把握した上で始めた商品と思えば、手堅いと思います。

でもね、
ブリスターパッケージで価格帯は780円+税=819円(後に値上げし980円+税=1029円)の価格設定。この発想や、サイズ設定、フィギュアの股関節の処理=ケナー分割からするに、スターウォーズ(以下「SW」)のアクション・フィギュアのディズニー版と言う単純な転換が見え見えです。そういえば、SWフィギュアの輸入代理店はトミー・ダイレクトさんでしたっけ。

●それでいいのか?トミーさん
確かに、一瞬しか登場しないマイナーなキャラクターさえ立体化し、ファンは喜ぶという意味では両者の客の質は似た部分があるかもしれません。でも、層の厚さが全然違うでしょう。
決め付けはいけませんが、SWの支持層でコレクターの大部分は男の濃いファン。ディズニーの購買層の中心はおそらく女性のライトファンでしょう。無論、自分のようなオタクも客の中にはいるとは思います。でも、経済を動かすという意味においてはライトファンに響く商品開発しなければ駄目でしょう。
チョコエッグ&チョコパーティで沸いたファン層には男性の濃いコレクター層も厚かったと思いますが、多くはディズニーに濃い想いを持っていたのではなくてチョコフィギュア・ファン。また、コレクションとして楽しめる意味で安価であり、ちょっとしたギャンブル(選択不可)だった形態も手伝っていたと思います。その意味において、マジカル・コレクションの購買ターゲットって、とんでもなく的外れなところに投げてる気がするんですが、気のせいでしょうか。

ディズニーキャラクターのアクション・フィギュアと言うカテゴリーを集めている人ってどれくらい居るのでしょうか。残念ながら自分の知る限り、自分を含め、コレクションのメインストリートに集めている人は一人も思い浮かびません。立体物に飢えている作品に関しては補足する形で自分は買っているし、作品ごとならばファンもいるでしょう。ですがカテゴリーのファンは思い当たりません。
その意味で言ったらグループ企業・U-mate発の派生シリーズ『マジカル・フレンズ』の方が遥かにストライクに玉を投げている気がします。王道キャラクターのソフビ人形シリーズと言うコンセプトは日本だからこそ、いい投球だと思います。幼児層へのアピールもできています。

自分含め、海外アニメーションのファンの多くはPVCフィギュアのコレクターというパターンが多く見られます。手ごろなサイズで価格も手ごろ、1社に限らず多くの会社が作るカテゴリー。それら有象無象からチョイスして集める楽しさを知っている者にとって、マジカルコレクションはどれだけ歯がゆい商品群だったか。(※脱線ですがメディコム・トイの「ミッキーマニア」。狙いは分かるけど、ミッキーづくしは行き過ぎ。)
その点、YUTAKAの『ムービー・フレンズ』は個人的にもストライク・ゾーンだったし、いい商品形態だったと思い出されます。

「マジカル・コレクション」の無駄な関節設定は最初だけで、すぐにフォルムを追及するディスプレイモデルへと方向転換が図られました。そりゃそうでしょう。ブリスター未開封のまま飾るならばそれでいいかもしれませんがケナー分割って遊ぶには不便です。
じゃあブリスター設計は親切だったか。最悪でした。
3重にトレイを熱圧着したパッケージは、オタク開けもしにくく、スリーブ状のパッケージの採用をなぜしないのか不思議でした。それならば未開封で壁に貼って楽しむ“オシャレ系コレクター”にアピールしているかと言えば否!
台紙部分は小さく、各商品によってデザインが優れているかといえば、そーでもなない。基本統一デザイン。しかも、開封してパーツを組み替えないと完成品にならない商品(例:チキンリトルなど)は、開封を前提としている。そうなったら未開封コレクターは相手にしてないと考えるほうが妥当でしょう。

結局、この商品のメインターゲットはどこだったのでしょうか。自分には分かりません。(※商品カタログには明確に記されてますけど。)
折角の商品クオリティーも、さまざまな要因で迷アイテム化してしまいました。
どうやらリリース終了になった今、改めて振り返り不思議な思いでいっぱいです。

注意書きに涙
最近、大型玩具店やコレクターショップで処分価格でこのシリーズによく出会います。青パッケージの多くが台紙から商品部分の接着がはがれ、その不良として200~300円で売られています。値上がりしてパッケージ変えて、そんな不具合が出るなんて……。痛い気分を味わってます。
幸い、パーツ欲しさに買うには妥当な価格といえますが……。

冒頭画像は映画「ライオンキング」の本編冒頭に登場する、スカー(商品ナンバー99)につかまるねずみ。こんなキャラクターまで商品化したシリーズに感謝。そして、合掌。


.

コメント

_ anonymous ― 2008年01月06日 17:52

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

確かに謎が多いシリーズですね。高くて…
パッケージに至っては121のアリスで製作者の方さえ愚痴ってますし。

_ しらいしろう ― 2008年01月07日 16:45

こちらこそ、今年も宜しくお願いします。
(…どなたでしょう?)(^^;

改めて書き終えてから、旧ログを読み返したら同じ内容を言葉を変えて繰り返してますね。すいません。
謎と言うか、単純に「“スターウォーズ”に“ディズニー”をはめ替えれば売れる商品になる」と言う読み違いでしょうね。


初耳ですが、製作者の方も愚痴ってますか……。
南無~。
この後は再生産もやめてしまうんですかね。静観してます。

_ 太郎 ― 2008年01月07日 23:54

名前消えててすみません…。

同じコンセプトのスターウォーズが成功したのも不思議な話ですよね。
ディズニーは歴史が古いので目が肥えたファンが多いのでしょうか。
(スターウォーズのマニアは盲目すぎる印象もありますが…。)
製作者の方のコメントは写真のリンク先にありました。店頭在庫のみの商品もあるようです。
http://www.takaratomy.co.jp/products/disney/magical_collection/detail/dmc121.htm
関係無いですが雑誌並のペースとマニアックな点はFFランドを思い起こします。

_ しらいしろう ― 2008年01月10日 11:38

太郎さん、おいでませ。(名乗らせてスイマセン)。
スターウォーズとの引き合いは、自分の勝手な推測ですが、間違っているとは思いません。でも、決め付けもイケナイと思うので付け加えておきます。

マジコレはそろそろ、コーナーを設置していた店も、ずいぶん撤退し始めていますね。欲しいものがあって、後回ししている人は(自分含め
)ラストチャンスかもしれません。

FFランドも刊行中は散々言われていた本ですね。
刊行終了してみて、再評価が高まる存在だったことを思い返すと、マイナス面だけでなく、きちんとプラス面も見てあげたいと思います(いろいろなものに対して)。
オンタイムはどうしてもマイナス面ばかり見てしまうのがマニアの痛いところ。反省したいと思います。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
右「しらいの仕事」表題赤丸の大文字アルファベット。
Next alphabet from "D"

コメント:

トラックバック