3D版『リスのピーナッツ』 感涙2連発(その1) ― 2008年01月05日 23:43
身の回りで前評判が薄かったせいで、不安と期待半々で鑑賞したのですが、もうボロボロになるくらい、良かった。久々にもろ手を挙げて満足。そんなプログラムでした。
現在公開中の『ルイスと未来泥棒』は3D版の上映があります。同時上映の短編が通常公開だと『ミッキーの造船技師/Boat Builders(1938) 』が、ついているのですが立体版の上映館ではドナルドダックvsチップとデールもの『リスのピーナッツ/Working for Peanuts(1953)』がついています。
もう、このタイトルが出た時点でディズニー・マニアは感涙のプログラムでしょう。『リスのピーナッツ』は昔から普通のビデオ収録されている作品ですが、初公開時は立体映画。LDを見ながら、いつも立体映画らしい演出を感じないけど、どんな仕上がりだったのだろう、と夢想していました。個人的には十数年ごしで“観たかった作品”です。監督ジャンク・ハンナといえば薄くちアベリー系不条理に踏み込んでいた作家。個人的にお気に入り監督なので、鑑賞できることは“感慨ひとしお”だったのです。(※この作品は不条理度、かなり低いですが。)
鑑賞の感想なのですが、さすがに1953年の作品。過度な期待を持っていたかもしれません。ペープサート状もしくは切り絵とでも表現すべき立体感なのですが、その奥行きは随所に驚嘆させられる工夫が見られます。飛び散るピーナッツは一層で処理するのではなく、遠近をつけて飛び散る、ある意味“無駄にがんばってる”感すらあるフィルム。また、今回のDLP上映でもかばいきれないチャカチャカとした感じ。で、正直なところ目が疲れる。
ギャグのスピードがあいまってコマが足りない印象が増加されてしまっている点が、もったいなかったです。
でも、ファンなら必見のフィルム。観れただけでも幸せです。
上映前に、一瞬英文の解説が表示されるのですが、残念ながら日本語の解説がありません。おそらく、立体上映で『リスのピーナッツ』をかける由来を言ってると思うのですが、その辺のアナウンスが徹底してないの、なんとかならないんでしょうか。ちなみにパンフレットは通常上映と共通なので、『リスのピーナッツ』が上映されていることすら記載がありません。むむう残念。
※(その2) 『ルイスと未来泥棒』の感想につづく。
▼収録LD
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