3D版『ルイスと未来泥棒』 感涙2連発(その2) ― 2008年01月08日 16:25
ストーリーは孤児院に捨てられたルイスは発明少年に成長。クセのある少年ルイスはなかなか養子先が見つからず124回目の面接でも失敗。自分の発明で本当の親を探すことを決意しますが、身の回りには不思議な少年ウィルバーや黒づくめの山高帽の男が出現。事件に巻き込まれていきます。
映画のプロモーションとしては白雪姫から70年の節目のような言葉が強調され、舞台がはじめての“未来世界”と言うことがウリのようです。
でも、個人的に感じるのはウォルト没後40年。これが何を意味するかといえば、ウォルト自身が映画人として活動していた時間を越えてしまう節目と言うことです。ミッキー第1作目から没年までが38年間、やっとディズニーに帰ってきた『~オズワルド』や『アリスコメディー』など、ミッキー以前の活動もかんがみ計算に入れるならば“ディズニー・ブラザーズ・スタジオ”設立の1923年を基点に43年間。ミッキー以降が38年間。間を取って40年間がウォルト自身が映画人として活動していた時代と言う計算になります。_
その計算だと、そろそろ、亡くなってからの歴史の方が長くなるターニングポイントの時代です。
ハンドドローイングの撤廃から、復活の流れでひと段落。ファンとしては近年会社の動向から目が離せません。
近年の潮流として注目すべきはライブ・アクション(実写)の題材のとり方。ヒット作『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ホーンテッド・マンション』、不発『カントリー・ベア』などのディズニーランドのアトラクションを題材にした、“アトラクションの映画化”の流れ。賛否はありますが、ディズニーブランドが軸足をずらさないように新たな展開をする、ひとつの答え(スタイル)だと思います。
他にやり方はないのかと、思っていたところに今回の『ルイスと未来泥棒』です。なるほど、こんなやり方がありましたか。
既にTVCMなどでディズニーランドの中の未来をテーマにしたエリア「トゥモローランド」の景色をパロディにした未来世界「トゥディ・ランド」が登場することがリリースされています。見る前はこれまでのアプローチと大差ないパロディ的なものだと思っていました。しかし、実際に見れば作品的にも深いところへ根ざしていたとは。見くびってました。予想以上に創始者うぉると・への想いあふれるアプローチがなされていて、痛快。
一時期以降の未来像には暗い影も付きまとうイメージが主流になっていました。その新・未来像を踏まえたうえで、あえてレトロ・フューチャー像を明るく再現したイメージがいい。そして、それがディズニー映画として意義を自覚したテーマ性もいい。
広く薦めたい一本です。
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