PVC/トムとジェリー ヴィネットフィギュア ~理想に近づいたフィギュア ― 2008年04月20日 04:45
でも、なんと言っても中身!
★1「チーズ」
日本で発売される高いクオリティのフィギュア群を考えれば至極あたりまえなのでしょうが、この表現力! シャープな造形!
約8cmの大きさの中に詰まった質の高いフィギュアはファンにはたまらない造形物です。お値段が1つ1344円(1280+税)と、コレクションフィギュアとしては高めの感もありますが、自分としては喜びに大して適価。
★2「追いかけっこ」
今回の商品の魅力はなんといっても情景モデル“ヴィネット”。馴染みのシチュエーションが再現。ハエたたきで追いかけるシチュエーション、あるある! ねずみとりやチーズなどの小物類も効いてます。 そしてカーブを描いた台座は若干強制パースをとっていて二匹のサイズの違いによる問題を解消する計算がされているようです。そのせいで鑑賞角度が固定され気味なのが惜しいでしょうか。
★3「インディアン」
全4種のラインナップ中、声を上げて喜んでしまったのがこの商品名「インディアン」。もちろん短編アニメーション『台所戦争/The Little Orphan (1949)』の1シーンの再現です。足元には七面鳥の丸焼きも配置されています。塩コショウの瓶も素敵。誰もが思い出す名ギャグの立体化は長年待ち望んでいた商品化のアプローチ。
たまらん!
対比で小さくなってしまうジェリーの表情も余すことなく再現。ああ、ニブルスがいないのが残念ですが、ガマンしましょう。羽飾りの内側にはトムの耳がきちんと再現されていて、角度によって楽しめます。
若干台座が大きく構図がルーズな印象があるのですが、もうネタの引用センに尽きます。今回では一番嬉しかった品です。
★4「プレゼント」
最後は壁穴越しに顔を覗かせるトムと手前をジェリーにした構図。
一昨年のマクファーレンのフィギュア「トレス・パッシング」を思い出すモチーフですが、今回は大胆にトムの体をカットして全体を寄りの構図にしています。引用元はピンと来ないのですが、ビデオパッケージなどで見たような……。しかし短編アニメーションでは該当シチュエーションを思い出すことができません。サンタ帽子をかぶってる話かぁ……。追跡調査を命ずる(自分に)。
以前から、日本のメーカーでこういうアプローチのフィギュアが出ればいいと夢想していた自分にとっては、まさに夢の実現、……と言いたいのですが夢想していたものの7、8割まで来たという感想でしょうか。もちろん現状でベストと言えるアイテムなのは間違いないです。でも、もっと「インディアン」のように短編に即したもので埋め尽くされる夢もあったし、名脇役がたくさん立体化されることも夢に描いていました。
「チーズ」のように王道のポーズもいいですが、自分だったらタイトル画面の立体化を入れるかな。チャック・ジョーンズ期のタイトルをモチーフにアルファベットのOとYを大きめにアレンジしてライオンのように吼えるトムとYの文字にハマるジェリー。
そうそう、時期によって違う顔も入れてしかるべき。これだけ表現力があるのにデビュー作『上には上がある/Puss Gets The Boot(1940)』をラインナップに入れないのは勿体ない。ミッキーマウスのフィギュア類だったら、必ずデビュー作が入れ込まれるように、ここはそういうバランスが欲しい。ジャスパー(=トム)がかわいくないと反対されるなら、まつげパッチリのC・ジョーンズ版のジェリーを投入し、媚を売ったラインナップでバランスとってやる!(夢想が暴走)
言えばキリがない。ああ、自分にふってくれれば「コミックテイスト・ドラえもん」並にマニアックで、普通の人にもカワイイと言われるバランスで企画出せるのに。はがゆ~い!
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