観劇「ゴドーを待ちながらを待ちながら」 ― 2008年05月31日 23:59
大変不勉強ながら、元の「ゴドーを待ちながら」はタイトルは聞くものの、あらすじすらも知らない状態で鑑賞。ありがたい事に劇中に元の「ゴドーを待ちながら」の説明も交えられていて、初心者にも優しい構成でした。
演劇製作の舞台裏を描く『ゴドーを待ちながらを待ちながら』は入れ子構造のような面白い物語。舞台は本番にも使う稽古場と言う設定で、リアルタイムで時間が流れ、仕上がらない脚本を待ちながら、何もすることがない役者たちの稽古現場を描く。観客席の我らはいわば透明人間で、稽古場のトラブルを覗いているような具合になる。
元になっている「ゴドーを待ちながら」のあらすじを解説してくれるだけでなく、その作品の何処が魅力か、どう位置づけられているかまでも解説されるので、そのパロディになる本作が何処へ向かって展開していくのかが先読みしたくなるアオリと、それでも読めない事件の数々が面白かった。
また、主役は劇中劇団という群像劇なのも楽しい。キャラクターのパーソナリティが台詞の進行に関係なくあちこちで演じられているのも見所。こういう劇の稽古場は、さぞかしパラドックス的な面白さに満ちているんでしょう。
何か的を得てない感想をダラダラ書いてしまった感じですが、面白い作品でした。
明日6/1が千秋楽。
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