癒しの面積比2008年10月08日 06:25

癒しの面積比率
ぼくの机におもちゃのない日はない。

(しかも、自分の家の机じゃないし……。まかりです。)

マジシャン・プレスト ~オタクネタ満載!?2008年10月08日 23:07

「魔法使いの弟子」の帽子
日本では『ウォーリー』の同時上映で一般公開が12月なのですが、ネットで公開されている記述を見かけたし、そもそも広島国際アニメフェスでも上映されているので、ネタバレ解禁と判断しました。もっとも完全なカートゥーン・ノリなのでギャグを説明されても(ネタバレされても)損失のないフイルムだとは思います。(でも、情報カットしている方は先を読まないように!)

内容はにんじんを食べたい一心のウサギ“アレック”と、アレックを思うとおり扱えないマジシャン“プレスト”の攻防戦を描くドタバタギャグ。

始まって1フレーム目で、ファンはあっと声を上げそうになる画面。なにしろミッキーマウス・カートゥーンでおなじみの真っ赤なキャンバス地なのだから。そこにクレジットされるディズニーとピクサーの連名。そういえば両社が決別を危ぶまれてから、再度契約を結び製作された作品といえば今回が最初なのかもしれない。そう思うとこのこだわりは尋常ではない。(※『レミーのおいしいレストラン』は契約が揺れている間の作品。

おまけに普段なら「ピクサー・アニメーション・スタジオ」とクレジットされる部分が「ピクサー・アニメーション・スタジオ・カートゥーン」と! アンタら、ディズニーが忘れたものをとことんやるつもりだね! 鼻息荒くなっちゃうよ。

カートゥーンを宣言するだけあって、アニメートの端々にストレッチ&スクワッシュ(ギャグアニメの基本動き。のばす、つぶす)を強調。今までもストレッチ&スクワッシュを再現しようとするCGアニメはあったんだけど、(『アンドレ&ウォーリーBの冒険(ピクサー※厳密には違うけど)』…『マダガスカル(ドリーム・ワークス)』『チキン・リトル(ディズニー)』など)今回はまた格段にブラッシュアップ。本当にカートゥーンになってるんだから、すばらしい。全身を使って演技するけれんみ。ステキ!

登場するマジシャンはオールバックに口ひげ。どことなく20~30代の若い頃のウォルト・ディズニー風の風貌。思い過ごしかと思っていると、物語の展開はウサギとの攻防戦。その内容はウサギを我が手につかみたいのに、つかめないというもの。

おいおい、オズワルドかよ!

そうなってくると、プレストがウォルトと言うネタはほぼ確定的に思えてくるじゃありませんか。しかも物語の主軸になるアイテムが魔法の三角帽子。形は『魔法使いの弟子』に登場するイエンシッドの帽子そっくり。
MICKEY MOUSE and YENSID / Fantasia / MOVIE FRIENDS (1997)
イエンシッドと言えば、ファンには言わずもがな、「Disney」の逆つづりが由来。「Yensid」の帽子、我が手につかめないウサギ、オールバックに口ひげ。弟子(?)が勝手に帽子を使うという流れも、『魔法使いの弟子』のパロディともとれる。もー、オタクすぎ!

オチとしてウサギとの和解ってのも、オズワルドの今を思うと泣けてくるエンディングじゃありませんか。

しかも普通の観客にそんなネタは一切関係なく楽しめるエンタテイメントになっているのだから、“単なるオタク作品”とは訳が違う。老若男女笑って楽しめる、オタクも度肝抜かれる作品。

ピクサー、すごいところに来てるぜ! たまんない!