てんとう虫コミックススペシャル「WALL-E」発売 ― 2008年12月15日 21:46
ハズ……ハズなのですよ。
先週の後半には編集部で見本誌を見せてもらったのですが、なぜかその見本は仕上げを手伝ってくれたM氏だけが持ち帰り、自分には後日複数送るからとお預け状態。
発売日の今日になっても到着していないので自分は持っていません。
親は楽しみにしていたようで、早速、本屋さんで買ってきましたが。でも、2冊目がないか本屋で聞いたら、店頭にある一冊だけと言われて帰ってきました。つまり、今から僕が近所の本屋さんに行っても、自分の本は見つけられないということ(笑)。
ポプコーン、お冷に続き、こんどは漫画が自分のところに順番が回ってこない!
ぜひとも、皆様のところには届きますように、と願ってます。この本に興味を持たれた方で店頭に無かった場合は、ご面倒でも取り寄せいただくか、ネットの本屋さんでご購入くださいますようお願いします。店頭で見つけるのが難しいかもしれません(涙)。
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さて恒例、裏話コーナー。
まんが本編のウォーリーを見てヘンテコな絵だと思われるかもしれません。これ、描き手としてはこだわった部分です。
生きて魂を持ったロボットの表現をどうやったら出来るか考えた結果、CGの真逆とも言える描画が一番だと判断。サビて有機的にすら見えるウォーリーには定規を使った直線的な線よりも、多少ガサついた手でしか引けない線のぬくもりをあたえたかったのです。
結果、1シーンを除いてウォーリーは全てフリーハンドで描いています。(裏を返して言えば、1シーンを無機質なロボットに見せるために、そこだけは定規を使って、直線的に描いています。)どのシーンが例外かは、漫画を見て探してみてください。
映画を観ていると漫画の違いが、すごく気になるのではないかと思うのです。無意識に違ってしまっている部分もあるとは思いますが、多くは意識的なつもりです。
一番大きな違いはラストの差で、きっと不思議に思われるのではないかと思うのです。でも、漫画と言うメディアで面白おかしくフィナーレを描くなら、と模索したのがあのラストです。
ラストに限らず、描写が大きく違ってしまう部分は、ピクサー・アニメーション・スタジオからNGが出たら、外しても整合性がつくように構成がブロック状になっています。ギリギリのスケジュールでもクオリティを守りつつも“安全パイ”だけのつまらないコミカライズにならないようにがんばってみたつもりです。
このコミカライズを面白がっていただいたピクサー・アニメーション・スタジオ、およびディズニー・ジャパンに感謝します。
コメント
_ うっちー ― 2008年12月16日 01:02
_ しらいしろう ― 2008年12月18日 08:02
表紙は3テイク描きましたが、結局1枚目を使っています。
絵って、直せば直すほど勢いがなくなるかも知れませんねぇ。(mixiの自分画像がver.2です。)
使用テイクの青い色は、一応現場では宇宙の色をイメージして選択されています。(特色インク!)
描き手としては反省点も多いのですが、関係者と身内には好評で、嬉しい限りです。
惜しむらくは、いまだ本屋で見つけられないこと。神保町のSブックマートにすらないって……orz
_ ココア ― 2008年12月18日 13:38
近くの本屋さんにはウォーリーコーナーの所に何冊もありました。
自分の描いた漫画が見つけられないのって悔しいですね!
ウォーリーが映画と同じように愛嬌たっぷりで可愛かったです。
これからも応援しています!!!
_ しらいしろう ― 2008年12月19日 04:04
楽しんでいただき、嬉しいです。
今日、やっと書店で並んでいる本を見ることが出来ました。
カンゲキです!
面白さは映画の力です。力いっぱい牽引されました(笑)
_ 27鳥 ― 2008年12月25日 23:17
とりあえずこのブログ様で拝見した表紙のタッチに惹かれましたー!本当にかわいかったです。
あそこまで艦長がかわいいと!!艦長ファンになってしまいそうです。ラストも素敵でした!ゴキブリさんがハルという名前だったと初めて知りました!
このコミックの話題をブログでだしてもいいですか?
_ しらいしろう ― 2008年12月27日 04:49
お気に召していただけたようで、何よりです。
感想・批評は承認なんていりません、ご自由にどうぞ。取り上げていただければ何よりです。
ハルは英語でHAL、『2001年宇宙の旅』のハルと同名です。映画だけでは読み取れない情報を盛り込みたくて入れました。
艦長は、最初資料が無くて、もっと覇気があったのですが、ピクサーから指示と資料をいただき完成版になりました。
資料が無かったら、耳の下の部分がほほの肉に埋って退化しているなんて気がつきませんでした。(もっとも、気づかないですよね、普通。)
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フリーハンドの線に味があって良かったです。
表紙のイラストも鉛筆タッチでイイ感じですね。