じょうずにかける!WALL-Eウォーリー ― 2009年01月25日 05:35
このシリーズ海外では50年以上前からある由緒あるシリーズで、初期ディズニーアニメーター(どちらかといえばMGMでの活躍が印象的)プレストン・ブレアがアニメの教本を書いていたりする、好きモノにはたまらないシリーズ。近年はディズニーアニメをテーマに作品別にリリースがあって、ものによっては現場で使われたスタイルシートが転用された書き方教本。子供向けと思って侮るには惜しい本が揃っています。
そのイメージのよさも手伝って、以前から気になっていた本なのですが“ピクサー作品”の本を買うのはこれが初めて。何しろ3DCGアニメーションのハウ・トゥ・ドローなんて、かなり無意味と思っていたのが理由です。でも今回は仕事面でいろいろ試行錯誤した上で、興味津々になったのです。
内容に関して言えばイラストレーションはピクサー・スタジオ製ではなくディズニーの絵本製作の部署が描き下ろしているようです。(同じタッチの絵本で、イラストレータ・クレジットがディズニーのアート部とされている本と同じタッチなのが論拠です。またピクサーのアーティストで該当するタッチのアーティストが思い浮かびません。)
本は大判のA4変形版で全32ページ。映画のフォトストーリーに4ページをさいていて、残りは教本。ウォーリー、イヴ、艦長、オート、ゴーファー、M-O、美容ロボット、おそうじロボット、警備ロボット、ペンキロボット、パラソルロボット、照明ロボット、ジョンとメアリー、ウォーリーの家をラインナップし、1キャラクター平均1ページで描き方をガイドしています。
描き方を教える性質上ラインどりされたイラストが並びますが、これが結構アクが強い。特にジョンとメアリーを見ると日本人には描けない油ギトギトな感じ。(いや、ギトギトでもディズニーガイドライン通りなら、画力欲しいですけど。)基本、このアートチームの仕上げが貼り絵風のもので、絵本で見る分には魅力的で欲しいと思っていたのですが個人的な絵の方向性としては、ビミョーだったかも。
それでも、まんが作画前に目を通しておけば、クオリティを上げることができたはずだと公開する部分もあります。線数を減らしてシンプルにしている分、どのディテール、カーブを残すかという選択を反省させられる本でした。
ほんと、今更ですけど!
普通の眺めるにも、お子様のお絵かきにも最適の冊子です。
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