原画で見る藤子・F・不二雄の世界/ドラえもんとなかまたち展2009年05月01日 15:56

原画で見る藤子・F・不二雄ワールド/ドラえもんとなかまたち展
川崎市の緑地(最寄/向ヶ丘遊園駅)に2011年オープンの「藤子・F・不二雄ミュージアム(仮)」のプレ企画としてこのGWに開催中の原画展。 新百合ヶ丘駅から2分のホールで、それほど大規模ではない印象なのに、全部をじっくり見るには半日がかりの満腹な内容。

世間的なメジャーとして冒頭はドラえもんを中心とした展示。
「タタミのたんぼ」「カムカムキャットフード」の全ページと大長編から「のび太の恐竜」「のび太の魔界大冒険」のハイライト。
印象的だったのは「タタミのたんぼ」収録巻として展示されていたてんとう虫コミックス2巻の表紙と実際に出回っている2巻の比較展示。以前から版を重ねるたびに色味がコントラスト強すぎになっていることは知っていたけれど、初版の時点から(おそらくデザイナーによる)手が加えられて表情が変わってしまってる点に初めて気がついた。これは将来的に先生の意図を反映したものに戻ればいいのに、と思わされた。

経年劣化でトーンのはがれた箇所(美夜子の後ろ髪など)、今後の出版で状態キープの修正が落ちないよう願うばかり。
あと、最近直した「魔界大冒険」の表紙の色味は相変わらず美夜子ネコの足先が足袋のまま。もう直す機会がないかな。
以降は歴代アニメ化キャラクターとSF短編の原画展示。「エスパー魔美」「キテレツ大百科」「征地球論」「ひとりぼっちの宇宙戦争」「ウメ星デンカ」「21エモン」「モジャ公」「ぽこにゃん(ようじえほん版)」「パーマン(新・旧)」「新オバケのQ太郎」

カラーを多めに選び、「パーマン」では1号から4号の活躍場面を1枚づつなど、コンセプトも分かりやすいセレクト。「新オバケのQ太郎」はフルカラーの低学年版を1話まるごと展示し、読むことが出来るようになっているのが嬉しい。しかも単行本未収録で人目に触れる機会が少なかったお話。でも、面白い! 子供にも飽きずに眺めることが出来そうな展示状態でマル。

おおむね不満はないけれども、普通の人にとって漫画原稿の展示が美術的的、エンターテイメントとして成立しているのか疑問。製作過程のスタディや、見るべきポイントの解説がないのはハイブロウすぎて中高生以下には不親切であるかもしれないと思った。これはプレ・イベントであるのだから、模索状態であろう現在はしょうがないと思う部分。だが、本公開には見直されるべきポイントであるように思った。

フォト・スポット/どこでもドア
会場内は撮影禁止で、そのかわりにフォト・スポットとして実物大のどこでもドアと記念撮影ができるブースが設置。こども連れには格好の思い出作りとして盛り上がっていた。

また展示の中央には現在出版中の漫画が自由に読める読者コーナーがあり、まるで自宅のように座ったり寝そべったりしながら読めるようになっていた。リラックスしながら作品を楽しんでいる姿がとても良かった。このようなブースは本当のミュージアムにも是非期待したいところ。

アニメの上映コーナーはシンエイ動画版「パーマン/パーマン全員集合!!」と「オバケのQ太郎/Qちゃんファミリーせいぞろい」のローテーション。
懐かしいけれど、個人的には物珍しさのない献立だったのでスルー。 場内に居る間、ずーっと懐かしいBGMが聞こえている状態はシンエイ世代としてほほえましい空間。時間にゆとりがあればお目通しを。
物販ブース
物販にオリジナル商品はないけれど、東京限定品やスタンダードな名品が数多く並び、これだけそろっている風景はなかなか楽しい。
本もこれだけ藤子作品がそろう店頭は少ないので、持っていない本があれば、これは楽しい風景でしょう。

自分は駄玩具的な風貌が魅力だった弁当箱の飾りを購入。


会期は5/10まで。ファンなら必見!
原画で見る藤子・F・不二雄の世界/ドラえもんとなかまたち展/クリアファイル&シール

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