映画『HACHI 約束の犬』2009年08月09日 23:59

HACHI  約束の犬
予定していた映画が、予想以上に上映館が少なく、それだけでなく日に1回しかやっていない館ばかりで鑑賞を断念。じゃぁ、代わりに何を見ようかという段になり、急遽選んだのがこの一本。

毒気少な目、内容も想像つくし、先日来日したリチャード・ギアがあちこちTVに出ていたせいもあって話題性もあるし、何よりも“犬映画”だ。逆に言えば、それら全てが欠点という捉え方もあるんですが……。もちろん邦画の『ハチ公物語』は公開当時に鑑賞済み。

監督は名匠ラッセ・ハルストレム。

物語は帰らぬご主人を待つ犬のハチという今更、説明も要らない有名な、あの物語。今回の映画では舞台をアメリカへと移し、架空の町ベッド・リッジを舞台に繰り広げられる。本来ならば、誰かへ送られるはずだった犬が手違いで迷い犬になり、出会った教授が数日預かるつもりで、連れ帰ったのがことの始まり。

家族のやりとりや、町の人々の描写がアットホームで、こじんまりした町の普通の家庭という舞台装置にとても親近感が沸く。駅前のホットドック売りのおじさんや、本屋のおばちゃん、肉屋のご夫婦、駅員たちがあたたかく見守る視点も良い。基本的には教授存命中のドラマがいい。小さな笑いを挟みながら、淡々と刻む時間が心地よい。

まぁ、本来ならば知っている物語へとなだれ込む“亡き主人を待つハチ”が主軸なのだろうけど、前半の幸せを描く部分がとても輝いていただけに正直後半は予想以上に切なかった。昨今の宣伝的美徳から言えば“泣ける”のだから、いい映画! と手放しに満足すればいいのだろうけど。逆に言えばハルストレムは分かっているのか、こすらないで最小限にとどめている印象。良かった。

一番印象的で好きだったアレンジは、邦画『ハチ公』でもある入浴シーンの前にちょっとした事件が起きて、それが一緒にお風呂へ入る理由になっている流れ。大いに笑わせてもらったし、アメリカ生活感が表れていて面白かった。

[※冒頭画像は翌日2009/08/10有楽町で撮影]
HACHI 約束の犬/ディスプレイ
[※↑2009/08/20撮影/有楽町]

コメント

_ 紅矢 ― 2009年08月12日 19:55

ハチ公の話は、はるか昔、まだ幼稚園?位の頃に、ポンキッキで知りました。浪曲調(だったと思います)でハチ公が駅で主人を待ち続け、最後には命尽きる場面で終了…と言う感じだったと思います。幼心にとても悲しかったです。

もちろん、日本版の映画も観ました。秋田犬があまりにも可愛くて、音楽も良くてサントラも買いましたし、当時はビデオテープでしたので、ビデオ化されると知って予約してまで買いました。でもサントラの音楽を聞いただけでも泣けて来てしまうので、本編もサントラも、あまり観る事や聴く事はありません…(T_T)
ちなみに「ガラスの観覧車」は石野真子もカバーしているんですよね。個人的には石野真子バージョンの方が好きかも…(^^;

ハリウッド版「HACHI」も、是非観たいですね。

_ しらいしろう ― 2009年08月14日 07:24

へぇ、同世代だし、「ポンキッキ」も観ていたクチなのですが“ハチ公”の回はまったく記憶にありません。興味あるお話です。

サントラ&ビデオ完備とは、かなりの“好き”ですね!
ぜひとも劇場でHACHIを楽しんできてください。

「ガラスの観覧車」って、突然、何!?と思ったら映画の主題歌(挿入歌?)だったんですね。(^^;
……忘れてました。

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