映画の日「カルテット」に手軽に済ませっと2013年07月01日 18:06

映画のファン感謝デーで1000円(2D)でみられる日だからと、出かけた先でドタンバの変更。予定していた『華麗なるギャッツビー』が3D興行でいまどき珍しい、割引対象外扱い。ならば、他の普通の日に見るよ…。(…で、結局、見ない予感。)

近場で、割引デーの映画で、普段の日から見る映画は別に“割引で観る映画”という、自分にとっては難しいアドリブ選択。つまり、定価でも観たいものはわざわざ今日見なくても良いと言うところが屈折した状態。

結果、タイムテーブル的に浮上したのが「カルテット!」と「アンコール」の二本。どちらも音楽を題材にした映画で、老人ががんばるという作風は近いので、同系統の定食が二つ並んだような状態。

結局、先にロードショーが終了しそうだからという理由で「カルテット! 人生のオペラハウス」を選択。この映画は、名優ダスティ・ホフマンの初監督作品。これくらいしか前情報が入ってない状態で鑑賞。

公式HP:http://quartet.gaga.ne.jp/
引退した音楽家たちが暮らす老人ホーム「ビーチャムハウス」はチャリティーコンサートを行い、その稼ぎで運営費を賄うホーム。
そこに新たに入居してきた元スターは先にビーチャムハウスで暮らす音楽家の元妻。その気まずさが、時間をかけほぐれていくのが映画の主軸。


老いらくの恋心とか、老いそのものへの不安やら、それぞれの人間関係の気遣いやら、基本的には友人が自分に向ける“しらいしろう好みの映画”であることは確かなのだけど、正直、しっくりハマれなかった印象。90年代前半に出会えるならばそれなりに好きにn慣れた気がするのだけど、今、この瞬間の自分には、あまりに刺激のない綺麗ごとにしか思えない……のではなく、たぶん自分の求めたものが違う状態で鑑賞してしまったのかもしれない。

詩情あふれるムードや、情景には酔うことができたし、細やかな配慮というか、作家としてのポイントは感じることができたのだけど、どうも、演技の繊細なところばかりを見るべきな、演技アンサンブル映画で、劇的な展開はそもそも期待していないにしても、それよりも“しっとり”収まってしまった印象で、久しぶりに「もの足りない」とぼやいてしまった。

数年後に忘れてしまっていそうな一本。好きな系統な映画のハズなのに。