小学館オバQビルさよなら落書き大会へ行く ― 2013年08月09日 23:01
先日も紹介したビル建て替えに伴い、引っ越して入ることが出来なくなった小学館ビル。その応接室の壁面を漫画家さんのイタズラ描きで埋め尽くしてしまおうという、お遊び企画です。
この企画の嬉しいところは、有名作家さんの生のいたずら書きが見られること! その中に恩師、藤子不二雄A先生がいらっしゃること!
この模様は小学館公式HPで紹介されるとのことなので、肝となりそうな画像はあえて省いておきます。自分関連の日記の範囲内で行きます。本家サイトの公開が楽しみです。
先日までモニターにCMが流れていた応接入り口には浦沢直樹先生の画が……と、言うか、あちこちに絵がありすぎて。自分が到着した時には既に活気は終わっていて、作家さんのほとんどが退散状態。知り合いの漫画家さんに会えたので、立ち話をしながら、あれやこれや話していました。
自分は眺めるだけのつもりで来たのですが、漫画家なんだから描いていきなよ、という話になり、お邪魔にならない程度に控えめに参加させてもらうことにしました。
大通りに面した窓には『笑ゥせえるすまん』。藤子先生のそばに何か描きたいと思いつつも、思うことは皆同じ。大人気で席は埋まっている印象の画の混雑ラッシュ。
出版社パーティーでもよく思う気おくれなのですが、この大御所に囲まれたら萎縮する一方。そしてブルーな気持ちに……。なんとか知り合いのそばに紛れさせてもらおうと、席を探す状態。
今回のいたずら書きも、同じように、居場所が難しい……。この「009」も見事だなー。
場内は作家さんが望まれる“持ちキャラ”が主体かと思いきや、わりと好きなキャラクターを描く、本当の意味でのいたずら書きにあふれています。しかも署名してないものも多く、描いた本人や周囲の人ならピンと来ても、そうでない人にはカオスとしか言えないような画題の数々!
少女漫画雑誌「ちゃお」の一団が、スイッチの基盤にまとわりつくようにキャラクターを寄せているのがカワイイなぁ、と。
ちなみに、自分の正式デビューは後に「ちゃお」に吸収された女の子版コロコロコミックとでも言うべき「ぴょんぴょん」掲載作品だったりします。仲間に入れてー! と言っても、ぜったい入れてもらえそうにない25年も前のお話です。
ちなみに、全景とまではいかないですが、人間との比較サイズはこんな感じの空間です。
あっ! 知ってる人が結構大きな画でA先生のそばに描いてる! と思ったら、気が少し楽になりました。A先生画オバQの足元に、小さく小さく、2000年頃コロコロ&学年誌連載で描いた「キンダーサプライズ」を無理に挿入……。まるで満員電車のすき間におばさんが尻をねじ込む所業だ……。
あとは窓辺の方に97年頃小学二年生に連載したディズニーコミックから、世界一有名なネズミ様を。
A先生のQちゃんと一緒に記念撮影。この根性がファンのままで作家になれないという指摘は重々、受け止めつつ……。嬉しいものは嬉しいんだよっ!
こちらの落書きたちは、ビル外からも死角以外は見ることができます。取り壊し前に、神保町のお近くに立ち寄りの際は、覗いてみるのも一興かと思います。
コメント
_ お久美 ― 2013年08月16日 00:28
_ しらいしろう ― 2013年08月16日 08:53
→小学館ビルの「落書き」【写真ギャラリー】 http://t.co/g4IR3nItP4
_ きくち ― 2013年09月30日 21:45
iphoneの盗難にあい、対応法などを調べていたら、こちらのページにたどり着きました。
下記内容を参考にし、Appleへ問い合わせたのですが、、
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製造番号を登録し、万が一修理などに持ち込まれたときは、そこでストップできるという対応。気休めでも成果というか、対応策を打ち出してくれるのはありがたいところ。もちろん相談費用は0円。そんな内容の書面貰いました。
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「できない」
と、言われてしまいました・・・。
差し支えなければ、どのようないきさつで上記対応をしてもらえたのか
アドバイスいただけると助かります。
Appleストアの責任者いわく、上記対応は懲罰の対象となるとのことでした・・・。
書面も存在するようなので、そんなことはないと思いますが・・・
是非、お力をお貸しいただけると助かります!>_<
_ しらいしろう ― 2013年10月21日 14:59
iPhone盗難におあいになったのでしょうか。お察しします。
懲罰の対象とは、すいぶんな言い方をされていますね。
ただ、こういうサービスが提供されているということを前提で行ったわけではなく、ブログに描写した内容でほとんどすべてです。相談に行ったら、そうしてくれたというだけ。
書面は修理レポートに準じたような、そんなものだったはずです。部屋のどこかに今でも保存してあります。本体シリアルの証拠に箱を持参し、そこからナンバーと自分の顧客情報を紐付されたような、そんなものです。「盗難により」といった記述も入っていた記憶もありますが、効力を発揮しそうな契約書のようなものではなく、あくまでも“レポート”レベルのさっくりしたものです。
また既に二年以上が経過し、対応が変わっている可能性は多々あるでしょう。しかし、自社製品を契約し、盗まれた人を相手にする対応が、それって悲しいお話で……。仮に裏でそういう規約が新しくできていたとしても、追っ払うために客にそれを向けるのは矛先がお門違い、そう思います。「何も力になれません」と言われるよりもショックであろうこと、お察しいたします。
また自分も何もお力になれず申し訳ありません。
_ 有り得る ― 2013年10月29日 19:38
しかも97年頃の小学二年生でディズニーコミックなんてやってたんですね。96年ならちょいちょい小学一年生を買ってたのでなんか惜しい気持ちです。読みたかった。
どんな内容だったんですか?
_ しらいしろう ― 2013年11月01日 15:36
一応自分の画にはすべて署名があるのですが、ガラスで反転してしまうので読めなかったようですね。
「関係ないし」…ですか。そのような一般的な誤解が、ずいぶん今回トラブルになりほかの作家さんも、ずいぶん迷惑をこうむったイベントになりました。仕事にも多々影響が出て、嫌な気持ちにさせられるばかりな騒ぎになり、今や沈静化を願ってやまないイベントです。既に忘れ去られ始めてますし、ネット上の記録も消え去れば嬉しいとすら思っています。
ディズニーコミックの日本での上陸成績は結果的に振るわなかったといっていいでしょう。事実、系譜は何年かに一度あらわれては別の軸から出現することを繰り返しています。
自分が90年代にやった「ミッキーマウス」と「ドナルドダック」は1930年にアニメから分家して新聞漫画として連載された系譜のコミックものの子孫です。
50年代まであったコミックストリップ(主にバークス作品が有名なあたり)はアメリカでの作品群が有名ですが、その後すたれていってしまいます。(90年代に「ポカホンタス」あたりのコミカライズがDC(と記憶)との契約で外注だったのはこの辺の歴史的流れ。)
ところが、不思議なことにヨーロッパではこのコミック版の人気は衰えず、現在まで脈々と続いています。自分の講習はヨーロッパでのコミック・スタジオで、アメリカではないという特殊な状況もこの流れに属しています。もっとも、クリエイティブの責任者はアメリカ人で、生粋のマニアという感じで、その感覚も面白いものでした。
内容はドナルドは基本、C・バークス作品の焼き直しおよび、その世界観を継承した展開。これはミッキーマウスに関しては、バークスの世界観を延長したような世界観でクリエイトされているヨーロッパでの流れに乗せたものをベースにしています。
まぁ、普通の短編アニメの世界観は時代も幅広く世界観がパラレルワールドになってしまうのでこのような処理でした。おおむね、アニメの短編とずれてないと思います。
昔、自分がリスト化した、90年代の自筆のディズニーコミックリスト
http://www.ne.jp/asahi/shirai/shirow/s_disneycomicdata.htm
海外出版データベース
http://coa.inducks.org/creator.php?c=Shiro+Shirai&showStats=1
海外で発行されたテスト・イッシュ表紙
http://coa.inducks.org/comp2.php?kind=nk&creat=Shiro%20Shirai&imgmode=1&vdesc2=on&vdesc=en&sort1=votes
なお、「WALL-E」に関しては、またちょっと違う流れなんですが、既にディズニーコミック経験済みと言うこともあって描くことができました。
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あ!やっぱり参加なさってたんですね!!