カタクラ☆夢☆プロジェクト方倉陽二原画展に来た!2014年02月10日 09:59

カタクラ☆夢☆プロジェクト方倉陽二原画展に来た!
ぼくら80年代を過ごした世代にとってドラえもんブームと、その彩として原作とは違った魅力を携えていた『ドラえもん百科』や、その作者方倉陽二先生の描く『アカンベー』や『のんきくん』は忘れがたいインパクトを残しているでしょう。
早くして亡くなられてしまい、なかなかその軌跡をたどられる機会が少なかった氏の作品の生原画展と足跡をたどる展示が方倉先生の故郷・豊後高田のロマン蔵にある絵本美術館で開催されているということでやってきました。

昭和ロマン蔵絵本美術館HP:http://www.showanomachi.com/roman/roman_ehon.php

豊後高田市HPカタクラ☆夢☆プロジェクト始動!~方倉陽二マンガ原画展~更新日:2013年9月3日:http://www.city.bungotakada.oita.jp/dekigoto/page_00964.html

従来は絵本作家を紹介する美術館として九州出身の黒崎義介さんの作品を常設展示している館とのことなのですがその大半を方倉作品に譲っての一大回顧展となっていました。
大きな流れで中央の展示4つのラインで作品展示。
『ドラえもん百科』
(単行本構成冒頭部。初出がコロコロだけでなく学年誌付録だったりと、多岐にわたるのでサイズが不統一だったり、生ではの注目ポイントがたくさん。)
『アカンベー』(ドライブで海へ行きシーラカンスと出会う話。コロコロコミック82年7月号掲載作品)
『のんきくん』(小学二年生87年9月号「夏だ、山だ、キャンプだ!の巻」カラー作品。)
『まじかるハット』カラーカット、白黒まんが本編

壁沿い、入り口付近ケースでは著書関連出版物の本、壁面には親交のあった作家陣(田中道明さん、えびはら武司さん、たかやけんじさん、志村みどりさん、山口かつよしさん、三谷幸広さん、いそほゆうすけさん)の色紙、評論家の方倉作品の論文、ぴっかぴかコミックスの手に取って読める展示が。またパネルにはプライベート写真含む、バイオグラフィー展示。

反対側一番奥では『ドラえもん百科』より「のび太の恐竜」公開時に掲載された漫景っぽい構成の大きな画稿とてんとう虫コミックス版の怪物くん1巻複製画が展示されていました。

改めて原画を前にすると、どっぷりと方倉作品のシャワーを浴びて育った居たことに驚きます。経歴を見ていて思うのは、そもそも方倉版「ろぼっ子ビートン」も通過しているし、コロタン文庫の「まんがの書き方全百科(オールひゃっか)」も超・熟読世代。それ以前の付録の漫画の描き方シリーズも愛読していたし、漫画の描き方を教わった大恩人だった人です。生前はお見かけしてもあいさつ程度で、改まってお話しすることはなかったのですが、完全に「方倉漫画で育ちました」世代の自分。もっと早くに表明してお話伺いたかったなぁ。
遠路はるばる来てよかった置いうか、ある種、呼ばれてきたような気持ちすら……。背中を“プッシュ、プッシュ!”されてきました。(※「クマクマずんずん」のフレーズね。)

ぜひとも巡回展を希望します。関東に限らず、行ける人は行くべき! の展示ですよ。