昭和の街、懐かし楽しや2014年02月11日 12:04

豊後高田昭和の町 新町通り商店街
方倉先生の漫画原画展を開催している豊後高田市、昭和の町を完全なる観光モードで楽しんできました。

この昭和の町というのは、人工的に作られたレトロ趣味のものではなく、町に残っていたものを生かし、活用する形で生まれたという、コロンブルの卵的な発想の観光地。
昭和の町HP:http://www.showanomachi.com/

荷重でひっくりかえるオート三輪のビジュアルが印象的
明治、大正、昭和の30年代にかけては街がごった返して、すごい賑わいだったこの町。鉄道の敗戦によって一気に寂れてしまったこの町は、まるでそこで時間を止めてしまったかのようになってしまって、寂れていく一方だったようです。しかし、2000年頃、この町の景観こそが価値なのではないかということになり「昭和の町」と題して観光地としてよみがえったのでした。

そのイメージをサポートするように米蔵だったところを「昭和ロマン蔵」として展示スペースに改装。町に点在する多くの銀行跡も展示施設へと改装し、観光拠点として様々なイベントも行われるようになったのでした。

土管と昭和37年当時のガソリン価格
この辺はフィクションとして挟み込まれている土管と昭和37年当時のガソリン価格の看板なのでしょうけど、これらが加工なしの町と溶け合って、タイムスリップ感がたっぷりです。
懐かしいパチンコ台
実際に打つことができるパチンコ台。

豊後高田昭和の町 清照別館
もと銀行だった建物の多くは、外装そのままに中を展示スペースに改装されていて、中にはいることができます。その建物の中の空気感が何よりも独自で、これはいい体験になりました。

町の大通りに沿ってブラブラと個人商店の並ぶ商店街を歩くイメージ、空気そのものが、どこか失われつつある風景です。ロマン蔵の中の駄菓子や博物館の視点的な駄菓子屋さんにもひっかかり、またも買い物。(玩具バカですいません。)

観光地的なお店と、本当の個人商店街が交差して、独特のムードを織りなしています。その人工的感じが絶妙で、観光地としても成立しているし、空気感は本当の昭和があって、いいムードです。
川に男衆が飛び込む激しいイメージのお祭りがおこなわれるシーズンは一番観光客が多いそうです。

この町を舞台にしたドラマがNHK-BSプレミアムで3月放送されるそうです。
「そんじょそこら商店街」HP:http://www.nhk.or.jp/oita/drama2014/


正直、今回の方倉先生の縁がなかったら、なかなかこんなに親近感を持って訪れることもなかったのかもしれません。しかし、その空間は癖になる面白さでいっぱいでした。