映画「ウォルト・ディズニーの約束」観てきた2014年03月21日 23:10

ウォルト・ディズニーの約束/劇場看板
メリーポピンズが見返したいのは、当たり前として、……胸がいっぱいになる映画だね。「Saving Mr.Banks」は。
ディズニーがメインストリームの映画で描かれるのは史上初ということで話題にもなっているし、さすがのプロモーション展開。我が家では後期高齢者の母まで「実際のトラヴァースさんはもっと嫌な人だったらしいね。」「面白そう、観てみたい。」と口に出すほど。(もっとも母はもとからミュージカル映画が好きな人なのですが。)

自分もメリーポピンズは、好きな映画作品ですし、出るたびにサントラを買ってるくらい音楽が大好き。
メリー・ポピンズのサントラCDたち
[instagramより]

それなのに自分はトラヴァース女史がもともとオーストラリア生まれとも知らなかったほど、原作周りは知識なし。知っているのは原作に気をつかって映画版タイトルは綴りが違っているということくらい。ところがどんな部分が映画と原作が違うのかは、今まであまり気にしてなかったし、いつか読んでみようと思うだけで、そのままになっていたのです。
それくらい予備知識なく映画に挑んだので、彼女の幼少期からのドラマと作品との関連は初めて知る部分。素直に新鮮で、感動しました。

あの後悔の念の伝わり具合、沁みます。

劇場を出る時にカップルが「メリーポピンズを観てないから、分からない所があった。」と残念がってたんですが、正直ムチャかなぁ、と思った。
予習必須とまでは言わないけれど、かなーり勿体無い……。

個人的にはデビット・トムリンスンと脚本家ドン・ダグラティという組み合わせだと、「ラブバック(ハービー)」を先に浮かべる自分は、たぶん日本では少数派。
そういう屈折した自分でも、端から端まで楽しい美術、小道具、セットで見るべき部分は盛りだくさん。トムハンクスの造形的には似てないのだけど、身ぶり手ぶりがミョーに納得してしまうウォルトを演じるという部分だけでも、かなり楽しんでしまいました。

すごく脇道で気になってしまったのはパークのキャラクターたちの造形で、1960年代初頭のスタイルを再現しているあたりなんですが、チップトデールだけが妙に新しく見えて、持っている資料を引っ張りだしてみたり。アニメーションのスタイルの変貌はよく振り返ってまとめられているので鵜sが、こっちの変貌ってあまり一望されないのですよね。

……かなり脱線しましたが、映画として良いです。変に狭い客相手にしているようなものではなく、広い客層に支持される良作でした。オススメ。