徳田ザウルス先生にお別れ2006年03月25日 02:49

漫画家、徳田ザウルス先生が亡くなり葬儀に行きました。享年47歳、若すぎます。

徳田さんのところへはかつて一度だけアシスタントに行ったことがありました。『ダッシュ!四駆郎』が一番盛り上がっていた頃で、別冊コロコロコミックに掲載された長編の人手が足りなかったのでお声がかかったのだと思います。
徳田さんのところはチーフともう一人の3人体制でマンションの一室で作業なさっていたような記憶です。自分が欠員の補充だったのか、それとも仕事のスピード重視で増やした要員だったのかもおぼろです。
最初に回ってきた仕事は小さなコマの流線でした。水中に沈んだ何かが流れに巻き上げられる流れのコマでした。その流線はちょうどいい大きさの雲形定規が無く、フリーハンドで引いてみたものの上手くいかず何度か直したものの結局駄目。そうでなくても『四駆郎』の美しい仕上げにたじろいでいた自分はプレッシャーに負けて仕上げに回してもらいました。自分の技術の稚拙さを思い知らされたちょっぴり苦い記憶です。
当時の自分は徳田さんを厳しい人と捉えて怖がっていたような気もするのですが振り返ってみれば自分のような出来ない人間に見切りをつけず、教えてくれようとしていたのに自分から引き下がってしまったな、と後悔。でも仕事が時間との戦いだと思うとやっぱり、あれで良かったのかもしれません。

手伝い中か、それともコロコロのパーティーで聞いた話しか記憶が定かではありませんが徳田ザウルスさんがアシスタント時代、『釣りバカ大将』の桜田吾作先生のところでの体験談を面白可笑しく聞きました。それも良き想い出。
近年、お体を壊されていた事は知っていましたが、まさかここまで悪い状況とは知らず意外と言うか、突然と言うか。
数々のお仕事に感謝しつつご冥福をお祈りします。