ドラえもんのふしぎ大冒険(1987)/のび太の魔界大冒険/エポック社2007年02月26日 17:33

ドラえもんのふしぎ大冒険/のび太の魔界大冒険/エポック社(パッケージ)
映画公開も間近になり、期待高まる映画『ドラえもん のび太の新魔界大冒険』。僕らの世代からするとオリジナル版の存在が大きい傑作ですが、はたして世間的にはどう受け入れられるのか楽しみです。

さて、映画ドラえもんの玩具は今でこそ公開に合わせて何かしらリリースされるようになりましたが、昔は劇場内での販売物以外は殆どなく寂しいものでした。しかし、公開から何年もたっているのに、映画をモチーフにした商品が発売されるようになりファンは喜びの悲鳴を上げました。

この商品は1987年エポック者から発売された『ふしぎ大冒険』と言うシリーズ商品。他のラインナップには「のび太とドイツのお城」「のび太の恐竜」「のび太の大魔境」「のび太の海底鬼岩城」と全5種類。ケシゴム人形と台座で映画のシーンを再現できるプレイセットです。「のび太とドイツのお城」=「ゆうれい城へひっこし(てんコミ12巻収録)」がラインナップされているあたり、なかなか他ではないセンスです。
それぞれのベースをどこでもドアを使ってつなげることが出来ます。(「魔界大冒険」のみ”もしもボックス”!芸コマです。)

塩ビ人形ファンにとては、どれだけマイナーなキャラクターが立体化されているかが大きなポイントです。美夜子ネコが立体化されているのは当たり前として、肉食ツノクジラが商品化されているのはかなりの高ポイントです。低い声で”オォェェ、オエェェ”とジャイアンの歌で苦しむツノクジラごっこをしたくなります。
出来はイマイチながらデマオンが魔界ザウルスにまたがっている姿で造形されるデザインも一粒で二度美味しい嬉しい存在です。台座には飛んでいる姿でセットできる金属棒が付いているのでカーペットを追跡するシーンをイメージして遊ぶことが出来ます。

残念ながら満月博士は立体ではなくお屋敷のギミックの中にプリントされているだけです。まるで忍者屋敷のようなどんでん返しですが、絵の中から登場するイメージをギミックとして取り込んだ開発者のセンスはお見事です。

台座左側には悪魔の城がそびえ立ちます。裏返すとお城の内部がプリントされていて、その下部にあるダーツを可動させるとデマオンがせり上がってきます。”ワハハハハハ、ワハハハハ!”

そしてシンプルながら秀逸なギミックが空飛ぶカーペット。金具の上にセットされていてスライドさせて遊べるだけでなく、L字型に開いてカーペットの中に入るイメージが再現できます。平面の中に広がりがある不思議なイメージを表現するのにこんな方法があったのかと嬉しい驚きです。

キャラクター人形が無彩色なのは時代を感じるので、彩色版にしてもらえれば今でも通用する玩具だと思います。是非、復刻希望したい名商品です。