モノズキ山のメンバー2007年08月26日 03:11

モノズキ山
日々、オタクな人々に囲まれている生活を送っている自分ですが、新しく出会う人でも、既にどこかで会ったことがあるような感覚に襲われることが多くて事あるごとに“モノズキ山”を心に思い浮かべてしまいます。

モノズキ山はジャンルごとに山頂があります。多くの人は別に山頂を目指しているわけではなく、好きなものを追いかけていたら、だんだんと狭い、先のない山頂付近に集まってきてしまっているようです。
山頂に行けばいくほど狭く、人口密度が薄くなっていくので顔ぶれは決まっているようです。新たに出会う人も、みなどこかですれ違っているようで純粋に初めて出会う機会はきわめて少ないように感じます。

具体例を挙げましょう。
東急文化会館で開催された第一回ディズニー映画際での一こま。
自分の生涯を変えたと言ってもよい一本、『ビアンカの大冒険~ゴールデンイーグルを救え!!』の上映が終わったあと、自分は感動のあまり身動きできないほど興奮していました。監督が来日していて同席していた会場は拍手が沸きあがっていました。ふと監督のほうに目をやると近い席の人が握手を求めていました。
その日の午前中、六本木でサントラを購入していた自分はサインを貰えないかと発想した瞬間、欲に突き動かされて我に返りました。監督は足早に会場から出て行くところで自分との距離はわずか。別スタッフは自分の存在に気がついて「がんばれ!」と小さな声をかけてくれました。
アガりまくって、英語もままならない自分はやっと声をかけられそうな距離になったとたん、会場の外にスタンバイしていた取材陣の波に呑まれ撃沈しました。機会を失った自分は写真をかろうじて撮影して、その場所をあとにしました。
Hendel Butoy
5年後、映画音楽の大御所ジョン・ウィリアムズファンクラブに入会しました。数人と親しくなり、今でも付き合いが続いています。(ブログでコメントいただく方にも、いらっしゃいます。)
更に数年たって、その中の一人が、あの時、ディズニー映画祭で監督に握手をもらっていた人だということが分かりました。
自分が我に返るきっかけになった、あの人とは……。
世間、狭っ!

その人の専門分野は“王道映画”になるのかな……。専門分野がディズニーとかだったら、何も不思議はないのですが、“ディズニーも見る”くらいの切り口なあたり、出会うべくして会ってるとはニュアンスが違う気もするのです。
専門分野はそれぞれ微妙にズレるものの、例の“モノズキ山”はメンツの数が限られているらしいのです。日本語には既に「蛇の道は蛇」なんて言い方もありますが、もっと穏やかなイメージで自分は捉えています。 同じ道を究めようとするならば、時にライバルにもなりうるかもしれませんが、たいがい個人の尽き詰まったゴールは別々のようです。

『カルトQ』『TVチャンピオン』他マニアの戦いを演出するTV番組のイメージが強いのか、マニアの道は戦いなのではないかという前提でネタを振られることがありますが、自分はそう思いません。もちろん、道は極めてみたいですが、自分のゴールは人のゴールとは絶対に重ならないと思います。
だからこそモノズキ山のメンバーは少なくても殺伐としてないと、自分はイメージしてます。

きっとこれからもたくさんの“モノズキ山”のメンバーにすれ違ったり、出会ったりするのでしょう。楽しみでもあり、逆にメンツは既に固定化されているような気もします。
自分とこれから出会うメンバーの方々、宜しくお願いします。