封印解除 ― 2009年06月11日 08:21
永島慎二原画展ハシゴの喜び ― 2009年06月11日 15:08
昨年の反省もこめて、今年は初日に行きました。
まずはコブの第4回遺作展。油絵、水彩画、鉛筆画のスケッチを中心に展示販売されているだけでなく、漫画本編が非売品展示されていました。作品セレクトがとても嬉しい自分好みのものばかりで、座った席の後ろにはマンガ少年に連載された『少年期たち』の中の「ドラム缶乞食」がっ! 生原稿が至近距離で観察できる幸せ。アシスタントの方の仕事なのだろうけど、かけ網キレイ。『少年期たち』に見られるサインペンの使い方も、その時々によってペンを変えてるのが分かって興味深い。
時代の近い作品で、教育出版社刊「チャレンジ」連載の人気連載マンガ『独りくん』も飾られていました。(※唯一の連載漫画なので『独りくん』は一番人気の漫画とあとがきに描かれている漫画なのです・笑)
正直、『旅人くん』と同じく、読者を選ぶ漫画だと思うのですが、急転直下のラストを知っていると、前半の平坦に思える部分にこそ意味があるように思えてならない作品です。これも最近ちょうど読み返していた作品で生原稿が見れて嬉しかった。
他にもかなり昔の作品と思しきカラー画稿もあって、かなり幅広い範囲で作品が選ばれていました。テーマ別で行われる個展より、ごった煮感のある今回のセレクトのほうが楽しげな空間になって、店にいること自体を楽しめました。
初日に来たのだから、今年は作品を選び放題! なハズなのに、現在の経済状況では……。
そんなわけで、販売のない個人コレクションの原画展をやっている対山館へ。友人はうまいカレーを食べて腹ごなししてるけど、自分はそのコストの切り詰め(涙)。
こちらはNHK出版(←でしたよね?)で書き下ろし単行本として出版された宮沢賢治原作のまんが化『銀河鉄道の夜』を中心とした展示。特にコピーですべてのコンテを見ることが出来る冊子が回覧できるようになっていて、すべてを見るには時間がかかります。このコンテで驚いたのは、迷い線のなさ。空から迷うことなく線をえぐり出す筆致の確かさに、もうなんとも言いがたい感動を覚えます。
一部は、そのコンテの現物が展示されているので、迫力を直に感じることが出来ます。
『柔道一直線』や貸本時代のカラー画稿も、職人芸としての力強さで大迫力。これら作品に囲まれゆったり時間を過ごす、幸せな午後。
さぁ、しばらくしたら会期中また来なければ!
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