特撮百景 八式造形/ウルトラマン ~限界宣言?2009年07月01日 06:00

特撮百景 八式造形/ウルトラマンティガ
200円カプセル、全5種類。セット売り購入

ここ数年、コストの限界を感じさせていた200円カプセルのHGシリーズ。別ラインとしてサイズ縮小、共通台座の新機軸アイテム。小さいこと自体は自分にとっては難点ではなく、魅力になりうる部分なので、かすかな期待を抱いたアイテムです。

シリーズの売りとしては、穴の開いた台座に自由に配置でき、並べることによってドラマを展開させられる"関係性”を盛り込んだポージングと、並べる前提で縮尺を統一した“スケール設定”。

実物を見て感じるのは微妙なサイジング。小さくした分だけ、表現&塗装に限界がるのは理解できるのだけど、逆手にとったような印象を受けて……。
特撮百景 八式造形/ウルトラマンティガ(背面)
最近定番になった背面のカラー省略もあるのです。これはサイズなりの表現の限界とは別問題でしょうが、毎回のがっかりポイント。

数年間にバンプレストからリリースされた「むでんくん」(電源の要らないプライズゲーム)の景品のフィギュアの方がはるかに小さく、当たり外れあるにせよ塗装も限界までチャレンジしている印象があって気持ちの良いアイテムでした。

それよりはるかに大ぶりのフィギュアなのに、この状態か、と比較してしまうのが正直なところ。棒の差込の太さ、もしくは黒という成型色のせいか、無骨に感じるのも惜しい。
特撮百景 八式造形/ウルトラマンvsゼットン
おそらく目玉であるラインナップの初代マンとゼットンの2種は組み合わせると付属のパーツのおかげで科特隊の基地が(半面のみ)できあがるというもの。

ミニフィギュアアイテムとして繰り返しモチーフなので、技術の向上くらいしか楽しみにならないのに、むしろ低価格版のような錯覚を感じるチープ感。先発『怪獣名鑑』などと比較してしまうと、どうしても色の少なさが……。
また、結局のところ台座に自由に配置して楽しむという幅が狭く、結局固定された配置で楽しむしかないような印象。

特撮百景 八式造形/ギガキマイラ
チープトイでは初めての登場になるギガキマイラはカットモデルで頭部のみにラインナップ。対戦するウルトラマンティガの台座に手のみが配置され、ほかにウルトラセブンがラインナップ。3アイテムで空中戦シーンをイメージさせるコンセプト。
こちらの方が、「どうとでも配置できる」感のお遊びを楽しめるのだけど……。
特撮百景 八式造形/ギガキマイラ(頭部)
目すら塗ってないギガキマイラに、脱力。

なんか、200円カプセルトイの黄金期は1終わってる宣言をされている感じ。近く300円アイテムでHGの後継とも言えるラインDGも開始されるし、見捨てられ感漂う200円ライン商品。

同日買った『マイク ムービーコスチュームフィギュア』の満足度に比べても思うのだけど、安っぽさはボリュームよりも、“省略”をはっきり感じさせる塗装部分。今回は、サイズも塗装も半端なところに着地したようで、残念アイテムでした。