誰も騒がないなら、自分が騒ぐ! F全集版・エスパー魔美1巻2009年09月13日 11:23

藤子・F・不二雄大全集/第二回配本
先月25日の藤子・F・不二雄大全集第二回配本。
自分の感覚からすれば、刊行されたとたんに藤子ファン&マニア騒然となり、ブログやBBSで話題になろうとおもう図版が載っているのに、自分が巡回する範囲や検索の限りではさっぱり、その影響が感じられない。

F大全集が刊行されたことによって、こんなに幸せな図版に出会えていると感じているのは自分ひとりなんでしょうか。 orz

「キテレツ」も「魔美」も既存単行本の収録状況が充実していて全作品が単行本収録済ということで、“未収録マニア”は完全にテンションが低いよう。未収録以上の価値がある図版があるというのに!

その図版とは『エスパー魔美』第一巻の資料として掲載された最初期の魔美のイラスト。説明キャプションにもあるとおり、連載一回目のヘッドに使われてはいるのだけど、こんな使用例に気づくのも、かなりビョーキ。(↓これね)
エスパー魔美/連載第一回初出のヘッダー

世間的に印刷されたのはこれっきり。「マンガくん」創刊準備の配布冊子にも、創刊記念のシールにもなかったこの魔美の絵は、髪の処理が連載と違うところからして準備中のものであろうとは想像していました。しかしこの顔の下に、全身どころかデザイン違いのコンポコが登場しているなんて誰が想像したでしょう。そして後ろでひっくり返っている男子学生は高畑くん?それとも番長? このデザインで高畑くんだったらと、想像すると……。いやいや、変わって良かった。

エスパー魔美/「マンガくん」創刊時シールと冊子(部分)
その画稿の面積99%が初掲載という大快挙。未発表ともいうべきイラストが、今後も全集によって発掘されてゆく可能性を示した例として大興奮! このイラスト1枚だって、かなりの興味深い1枚でしょう。 コンポコがヌルッと長い体をしているのは、当初、成犬をイメージしていたのでしょうか。第一話の中で、子犬であることを強調する台詞があるところからして、直前のハンドルさばきは大英断。

魔美自身も、本編と比較すると気が強そうで、若干、“魔女っ子”の世界を髣髴する1枚。まだ固まっていない世界観が、比較するに面白い1枚です。

連載のカラー部分の完全復刻ももちろん嬉しいけれど、こんなイラストが発見されていることを思うと今回の全集は、自分にとって夢のよう。

きっと、世間的には最初の興奮が消え、この先、売れ行きも伸び悩むのでしょうがマニア連中(自分含む)こそ歓迎の声、興奮の声をあげていきたいでしょ。そう思う1冊でした。