映画『スーパーエイト/SUPER 8』観てきたよ2011年06月25日 23:59

『スーパーエイト/SUPER 8』劇場ポスター
公開前の秘密主義スタイルから、何か70~80年代スピルバーグ映画とか、あの頃の作品群を思い出す作品ですが、評判に違わずという作品でした。
自分の大好きな『未知との遭遇』『E.T.』のラインを特に期待して楽しみにしていました。風の便りで聞こえていた『スタンド・バイ・ミー』風味も好きなラインです。これらに「ゾンビ」をスパイスで加えたのが“ざっとした”今回の映画の印象です。(プラス、『ジュラシック・パーク』も何度かフラッシュバックしてました。風味はいろいろ比較されども、迫力映像は現代的。)

ツイッターで見かけて感想はおおむね「スピルバーグ作品のオマージュで良かった」といった好意的なもの。自分も基本的に大差なし。

監督J・J・エイブラムスの自伝的要素もあるとのことで79年前後の世界のへのノスタルジックな描写と、そのバックグラウンドと同居していた「映画(特にスピルバーグ作品)」というものと、「映画作り」への思い入れは充分伝わってくるもので、多くの人が好意的に見るのも頷ける。 個人的には、どうしても比較に上がってしまう作品群に思い入れがある分、期待が過ぎてしまったようだし“オリジナル作品”との比較をしてしまう、分の悪さが出てしまうのも事実。「あの作品ではこうだけど、…」と比較になってしまう分、隙間産業的な窮屈さを感じてしまうのが、居心地の悪さ。
正直、自分の好みとのズレは、先に上がったタイトルとのズレで、ソレを期待するなら新作で見る必要がないというパラドックスに陥ってしまう。
この作品なりの“オリジナル”、やはり監督の思春期を投影したと思われるキャラクターたちこそ芯なのかな、と思わされました。

自分の生活環境は親が8mmカメラで家族映像を残していて、懐かしい動画は8mmフィルムに残されています。自分の小学校時代からはビデオが普及して、8mmが使われる機会はほぼ見かけなくなりましたが、自分の場合卒業制作でアニメを作るときにコマ撮りのために使ったのが最後の8mmとのふれあいでした。もはや80年代後半では絶滅寸前でしたが、それすらも20数年前の話なんだと思うと79年という時代が、本当に遠くなって“ノスタルジー”の世界と描かれる様になったのだと、驚きに似た感慨を覚えています。

戯れにでも、8mmフィルムを触りたくなりました。