映画「リンカーン」を観てきて2013年05月01日 23:42

リンカーンの立て看板
世はG.W.です。皆様行楽地に出かけているのか、都内は何以下閑散とした印象があります。ふと気が付けば一日です。映画ファン感謝デーではないですか。せっかくの1000円で映画を観れる日を逃したくありません。そんな訳で、気になっていたスピルバーグ監督作品「リンカーン」を観てきました。

近年のスピルバーグ作品の流れからして、「戦争モノ」的な身構えをしていたのですが、すっかり自分の見当違いでした。いい意味で!
驚いたのは本編に入る前にスピルバーグ自身が日本人観客向けに(「Japan」と発音しているのが聞き取れる)、最低限の歴史的背景を説明するフィルムがついていました。さすがにリンカーンの映画を観に来て南北戦争を知らないで観る人はいないのでは?とも思ったのですが、若年層の観客にも理解してもらうためには、いい判断だったかもしれません。

冒頭こそ戦地に赴く兵士の描写から始まるのですが、戦争そのものがテーマではないですし、驚くくらいバッサリと南北戦争間際の数か月しか描かない時間軸という割り切りに面食らう部分もありました。

そういえば、最近一ヶ月くらい仕事で藤子まんがの「しょうねんリンカーン」と一ヶ月くらいにらめっこしていました。
子供向けの伝記まんがですが、基本的な知識がすっと入っていたのはこれのおかげです。

▲「しょうねんリンカーン」収録藤子・F不二雄大全集『ユリシーズ』

藤子Fまんがは子供向けの雑誌掲載だったせいもあって、子供時代から青年時代までを主としていて、大統領になってからは2ページという、逆の意味でバッサリした作品だったせいで、変に前編と後編を観たような錯覚に陥るほど、きれいに自分の中でつながってしまいました。
映画の中で言葉でしか語られない思い出、人生の転機になる部分を思い出すのに、漫画の画が浮かぶという、とても変な観客になってしまいましたが、このタイムリーなドッキングは自分にとってはとても心地よい体験でした。やはり藤子まんがとスピルバーグ作品がどこかリンクを感じる体感をし続けている自分です。 はたまた、リンカーンというとディズニーランドの歴代大統領のオーディオ・アニマトロニクス(当ブログでは週刊マイ・ディズニーランドで一言だけ触れたもの)の件が思い出されて、ここで自分の少ないイメージソースがループを起こしてしまったのですが…。

話を映画に戻して……。

わかりやすさが基本のスピルバーグ作品群ですが、今回の作品に関しては、多少なりとも歴史の勉強を必要とする部分もあったかな、とドラマを追いながら後悔した部分もあったのですが、結果的には自分のような歴史オンチでも分かる作品でした。

基本的には奴隷解放の法案を通すための駆け引きや苦労、苦悩、人間としてのリンカーンを描く作品として、妙に冷静な空気を持った作品です。それでいて作品としてのテンションというか、気迫みたいなものを感じる静かな名作とでもいうような作品でした。

盟友ジョン・ウィリアムズのスコアも抑え気味の印象でしたが、その内面的なメロディは、ファンとして反芻してみたいと思っています。