映画「ドラえもん新のび太の大魔境ペコと5人の探検隊」封切り鑑賞 ― 2014年03月08日 23:30
まず東宝系でよかったと感激しちゃったのが本編前の「東宝シネマズ」のロゴ。これがいつもならばピクミンがロゴを持ち上げて終わりのところ、今年はゴジラのアニバーサリーイヤー。おなじみのメロディとゴジラ出現という、怪獣ファンにはたまらないバージョンになっていました。
このゴジラ×ドラえもん本編コンボのおかげで、気分は最初から上機嫌。1980年の興奮が戻ってきたような気分で映画を観ることが出来ました。
ドラえもん映画本編は、2006年の新シリーズになってからリメイクの際に必ずあった新キャラクターの追加や途中から新要素が組み込まれて違う展開になるなどのパターンからはずれ、かなり原作に忠実な展開でアニメ化されていました。しかも、最初の映画化(1982)ののちに単行本化(1984)で描き足されたシーンが初めて映像化されるなど、訳知りのファンにも楽しいポイントが多く、現在のアニメーション技術でよみがえる意味は果たせている仕上がり。
反面、これまでの不満が出がちなポイントを踏まない、安全パイで構成されているとも言えて、“文句のつけようがない”作品と言えなくもなさそう。 自分の友人の子供は「あの話は知ってるからいい」と映画館にそれほど行きたいと思っていないご様子。DVD世代には既に既知の作品として扱われているようで、わかりやすい“新要素”は少なからずや期待される部分なのかもしれないと思う部分も。今後の動員にどんな風に反映されていくのか見守りたいと思います。
事前一番気になっていたヘビスモーカーズ・フォレストのくだりが、ほぼ原作通りなのが、現在そのまま語るには厳しいと感じていたので、仕上がりにはちょっと、クエスチョン。ネットで衛星写真が見られる現在のネットなどの便利なツールをあえて描かない姿勢は“携帯電話”を避けてきたところにも通じるポイント。便利すぎて既にある未来の道具のようなもののぼかし方は、年を経るごとに難しくなってきているようです。(犬の王国の所在地の地名も、かなりぼかした表現になっていたのは、賢明な判断なのでしょう。)
個人的には後半に足されたのび太とペコの交流エピソードはとても気に入りました。
監督インタビューによれば、新キャラクターを追加することよりも、すでにあるストーリーやキャラクター描写をより掘り下げることでリメイクとしての存在意義を探求したとのことで、その姿勢は原作ファンからとても好評になりそうです。
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