映画『グーフィーとマックス ホリデーは最高!!』(1995)2007年01月11日 01:58

A Goofy Movie / Movie Pamphlet (Japan/1996)
映画『グーフィーとマックス ホリデーは最高!!』は1995年に本家のディズニースタジオではなく当時はまだTVアニメーション系列のスタジオでられた作品。ゆえにディズニー・クラッシック作品には数えない作品です。(これ以前に発表された『ダックテイルズ・ザ・ムービー<※日本ではビデオ公開>』も同じ。)
まずはTVシリーズのアニメーションがあり、そのスペシャルバージョンの映画版といったスタイルで製作されました。そのイメージもあって公開前は期待値が低かったのですが、公開されてみたら意外や意外。傑作アニメに仕上がってました。

おそらく根本には劇場短編のグーフィーの子育てに悩むパパを描いた作品「グーフィーのお父さん(1951)/Fathers are People」があり、その変奏曲として始まったと思われます。チビッコだったグーフィー・ジュニアを悩み多きティーンエイジャーに変更し、マックスと言う新しいパーソナリティーを与えたのが最大の特徴であり功績です。グーフィーの父親としての悩みを描くTVアニメ『パパはグーフィー/ GOOFY TROOP (1992-1993)』は手ごたえを得て、劇場版の製作となりました。映画版では設定を変更し整理し、より分かりやすい単独の作品として仕上がりました。

言動すべてがギャグマンガのようにドタバタの父グーフィーが疎ましく思える年頃の息子マックス。彼はロックスター”パワー・ライン”に憧れ、クラスメイトのロクサーヌに淡い恋心を抱き学園生活をエンジョイしています。
自分から離れていく息子に「お父さんのこと嫌いになっちゃったのかなぁ。」と心配する父・グーフィーは親子の交流を深めるために夏休みに二人旅を計画します。しかし、マックスは先約のあったロクサーヌにうまく真実を伝えることができず、ロックスター”パワー・ライン”と会いに行くと嘘をついてしまいます。こうなったら、こっそり旅の行き先を変更してパワー・ラインのコンサートへとナビゲートしようと思いつきます。果たして旅の行き先は……。

それぞれの心情描写が見事でいつものギャグ・アニメーションのキャラクターと同じパーソナリティーを保ちながらドラマを納得させ共感させるエモーショナルな作品になっています。
監督ケビン・リマは手腕を認められて後にディズニークラッシック『ターザン』の監督に抜擢されました。

日本では「眠れる森の美女」と同時上映されましたが、パンフレットのページ数は「眠れる~」の半分。新作なのに扱いの小さい不遇のアニメでした。 未だにメジャーになりきれない長編アニメーションですが、お勧めの一本です。

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