しあわせうさぎのオズワルド ~KUBRICKの奇跡2005年12月09日 06:34

キューブリックのミッキーマウス(蒸気船ウィリー)とオズワルド
メディコムトイはキャラクターを発掘するのが上手い、もしくはそれだけ機動力のある会社。事あるごとに自分は褒めている会社ですが、これもその恩恵のひとつです。
ファンなら夢とも言える「ミッキーマウス」と「オズワルド」を同一ラインナップで集められるという「奇跡の2ショット」です。

「しあわせうさぎのオズワルド/OSWALD THE LUCKY RABBIT」と言えばウォルト・ディズニーの軌跡をたどる記事には必ず登場するアニメーションのタイトル。天才アニメーター”アブ・アイワークス”と2人で作り上げたディズニーに最初の成功と最初の挫折をもたらしたキャラクターです。
人気シリーズとなった作品の制作費を上げることを考えていたウォルトは制作費どころか作品の権利をとりあげられました。ウォルトは起死回生の為に作った新キャラクターを作る必要性に迫られ、そこで誕生したのが「ミッキーマウス」だった。有名な逸話です。

幾度となく語られるこの伝説でディズニーファンには記憶されているタイトルとキャラクターなのに作品はろくに露出もしないまま。それが「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」です。

近年になってやっとその存在を示すことになったのがこのキューブリックでの商品化です。 キューブリックと言えば当初思われていたレゴのミニ・フィグ(ブロック・フィギュア)にインスパイアされたコレクション用のフィギュアという印象でしかなかったのですが時間とラインナップを重ねたおかげで独自のシリーズ性と魅力を備えて来ました。

昨年にゲームセンター景品用としてタイトーからリリースされた時は商品化に驚かされただけでなく、版権がこのような形で生きていることを知らしめてくれて意義深いものでした。現在、「オズワルド」の版権は「ウッドペッカー」の作者として有名なウォルター・ランツのキャラクターとしてユニバーサル・スタジオの管轄にあり、この商品もウッドペッカーの仲間たちと並んで商品化されたひとつです。ランツはウォルトのあとを継いでオズワルドを手がけたアニメーターです。
その後、タイトーはキューブリックとメディコム・トイに関係なくオズワルドのプライズを開発、リリースし続けていますが、この口火があってこそ商品化の道は開かれたのだと自分は信じています。

いや、リリースから時間がだいぶたってますが本当にすごいことですよ。これは。