回転すし三葉にかかるA先生筆の看板 ― 2010年02月20日 17:09
ドラえもん映画祭三週目、戦線に異常アリ ― 2010年02月20日 20:48
最初の週、先週と混雑状況を見て、ひたすらに熱狂の相乗効果で今週もトンデモナイ早起き合戦になるのではないかと思う反面、作品の評価が微妙な作品群が並ぶので目減りするとも思えるし……。ただ、それを言うなら先週は空いていてしかるべき時代に突入したはずなんだけど、充分すぎる客入りだったように自分は思えてしまう。
悩みとは裏腹に、個人的なスケジュールも関係してきて予定は二転三転。藤子FC「NEO UTOPIA」の入稿用原稿を自分が預かってほぼ一週間。自分はブービーで切り抜けるも、ラストランナーのMKN氏が明日仕上がるから原稿を持ってきて欲しいと打診をしてきたのを、すーっかり忘れていました。はたまた昼に誘われていたと思っていた映画のエキストラ参加も夜だったと判明。土日の予定をあっちにやったり、こっちにやったり。
そこで混乱したのがいけなかった。神保町の某社の「NEO UTOPIA」の原稿を置いたまま帰宅してしまい、気がついたのは明け方。それを取りに行ったら、まんま神保町シアターになだれ込むのがぴったりに思えるようになってしまった。
神保町シアターに到着したのは7時ちょい前。それでもホールには約50人のお客さんが整列していて、満杯になる直前でした。8時半にはホールからシアター客席へ伸びる階段へ列が伸びていきました。もはや恒例ともいえる“購入予定調査”は9時開始、販売は30分前倒しの9時半開始。この次点で99人いるのか微妙なくらいの混雑。購入調査の結果、売り切れの回は出ていないとのこと。
これなら10時にくればよかった(笑)。
待機場所がチケットカウンターの真横であったので、客層や回数券の使用率が観察できたのが、また興味深かったです。最初の週では(自分の見た数人がそうであっただけかもしれないのですが、)ほとんどの人が当日券だった印象に対して、今週は8割くらいの人が回数券を使用。それも札束を扇のようにするがごとく、束になった回数券を出す人も少なくない。各回を2枚ずつなんて買い方をすると、あっという間にその束から”もぎり”される。(もっとも、あの束だと、まだ最後まで気が抜けなさそうだな、とも思いましたが。) 前売り券を複数買いに足を運ぶくらい熱心な人は、早朝から並んで観る事をいとわないくらい熱心なんだと再認識。これだけ回収されるならば、危惧していた“使えなかった前売り券”は相当少なくなるのではないかと思えます。
観ることができる時間帯と作品のセレクションを検討の結果、F先生の遺作である『ねじ巻き都市』をセレクト。
整理券番号34番……。うわははははは。早く来すぎた。
映画開始時には前2列が完全空席。自分のカウントだと34席は空席のまま開映。『ねじ巻き』の不人気はスゴいい。
フィルム状態、上映状態も良好で映画は気持ちよく鑑賞できました。また、親子連れのお客さんも多く、子供が熱心に観ている姿が印象的でした。
『ねじ巻き』再鑑賞での感想は、思ったよりも痛くなかったことが最大のポイント。当時は先生が亡くなった事が大きすぎて素直な評価を下せていなかったような気がします。実際、注意力散漫な印象があるストーリー運びではあるのですが、原作の散漫さをフォローしようとする芝山努監督のフォロー技の見事さに、とても関心させられる作品でもありました。また、絶筆ページ以降と、ノートにあったパーツのばらばらな要素が改めて組み合ってラストまでまとめ上げたスタッフのことを思うと、敬意を感じました。
芝山監督パターンではあるけれど、やっぱり夢のシーンは切なくて胸締め付けられました。ずるいけど、うまい。
前作に登場したドリーマーズ・ランドから持ってきたフワフワ銃は先生のアイデアからあったそうだけど、ドラ映画の歴史は敵(もしくは越えるべき障壁)の設定の仕方の苦難の歴史だったのではないかと考えさせられる部分も大きかった。アメリカ的勧善懲悪とはまったく違う立脚にあったからこそ藤子漫画的良心に支えられているとしたら、前科100犯の熊虎鬼五郎の改心のプロセスだけではなく、その犯した罪が人をどれだけ傷つけたのか、今になって気になる。
来週は試写会が2コマふさぐので映画祭は半分に目減り。また読みにくいスケジュールだなぁ。
ちなみに今日は1回目の『銀河超特急』がかろうじて満席になったものの、以降はすべての回に空きがでる状態。先週までの混雑振りが冗談みたいな状況に! 戦線異常アリ! みな戦意喪失してます。(笑)
ちょっと時間前に行って観られる普通の名画座らしい状況になり、嬉しいやら、さびしいやら。
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