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ある日、少しずつ違うけれど、やっぱり自分という複数の自分が次々現れて、街角交番は大混乱というお話。タイムトラベルやドッペる原画ーの仮説をへて、導き出される仮説の数々。どうやらパラレルワールドの“自分”が一堂に集まってきたらしい……。
藤子Fファンならば、数々のシーンに「ドラえもんだらけ」を思い出したり、SF短編の「自分会議」、「パラレル同窓会」、「俺と俺と俺」などを思い出すこと必至の日常を舞台にしたSF展開。(ちなみに、終演後スタッフに聞いたところ作の横森さんは「パラレル同窓会」を読んでいないそう。パラレルな人物の中であこがれの存在が小説家という部分まで符合していたのに、逆に意外。)
舞台としての見せ方として、“そりゃそーだ”と思うのは、本当の双子でも使わない限り、同じ顔の人間は複数揃えられない。ましてや、おそ松くんが実在しない限り6人なんて。えっ、それ以上!? そこを納得させる仕掛けとして、同一人物を演じる役者さんはすべて同一の服装。なおかつ、同一人物ながら、それそれが“どことなく、なんとなく”違う人物だと周囲も理解するあたりでキャラクター性が定着されているので、役者それぞれの個性も生かされているというカラクリ。そのパラレルぶりが生で展開されるトリッキーな感じは好みの演出でした。
シチュエーション設定がSF仕立てなのに終盤に向かうにつれて、主人公の恋愛話に終始し、その故意が成就すればハッピーエンドに向かうというユルく、論理をずらす構成は「ドラえもん」のしずちゃん結婚すれば解決されるという“大阪理論”的(苦笑)!
まるで藤子ファンが作ったかに思える展開ですが、そうでないのも同時にムードで分かるから不思議。偶然の一致が生んだ藤子テイストともいうべき演劇、生粋の藤子ファンとして堪能いたしました。
(※いやね、自分が引き出しが少ないから、そう感じるんですよ。これ、自分の責任あるネ。)
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