映画『アイスエイジ2』メルトダウン ― 2006年05月17日 01:39
CGの技術は日進月歩。もはや最近は何が出来ていようと驚かない状況です。そんな中、一作目では弱点のように言われていた毛並みの表現が格段に進歩していました。もっとも自分としては一作目のゴワゴワしたような毛並みは野生動物っぽいうリアリティーを備えていたとも思っています。ぬいぐるみっぽい質感はかわいいと思えるのと同時にリアリティは薄れたような感想も持ちました。
予備知識なしで望んだので観終わるまで監督がクリス・ウェッジでなくなっていたことを知りませんでした。何か作品のダークさが薄くなりもっと明るい素直なエンターテイメントに仕上がってると感じ、それが監督の心境変化なのかと勘違いしかけていました。
偶然拾ってしまった人間の子供を人間の群れに届ける『スリーメン&ベビー』的な展開だった一作目とはうって変わって今回はマンモス”マニー”の恋物語。
種族が絶滅することを前提にひたすらブラックユーモアを飛ばしていた一作目と違って未来を見据えるようなストーリー展開はかなり素直。これならば子供に与えられるかも(笑)
そして現代的なテーマだと感じたのが家族の形の模索と言うテーマ。
自分が最後の一匹のマンモスではないかと言われても望みを捨てずにメスのマンモスを探すマニー。
新キャラクターのマンモスのメス”エリー”は自分をフクロネズミだと思い込んでいてフクロネズミの兄弟と固い絆で結ばれている。そんな彼女とであったマニーは選択肢のないような状態で変人とのロマンスを義務のように歩み始めるが、そんな心がけでは上手く行くはずもない。
果たして、家族の絆に必要なものとは何なのか。いいテーマです。
一作目のテイストとはかなり違うところに着地しましたが、ファミリーエンターテイメントとしてはむしろ王道。満足の作品でした。
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