名画座で鑑賞「俺たちフィギュアスケーター」「ホットファズ」2009年01月14日 21:38

早稲田松竹「俺たちフィギュアスケーター」「ホットファズ」
名画座、早稲田松竹にて「俺たちフィギュアスケーター」「ホット・ファズ」の二本立て。後者をメインディッシュに思っていたのですが、前者も期待以上に面白くツボに入りました。

「俺たちフィギュアスケーター」は仲の悪いフィギュア・スケーター2人は実力があるものの性質は正反対。大会の授賞式でとっくみあいのケンカを起こし、フィギュア会追放の処分が下される。彼らの生きる道はフィギュアのみ。処分の抜け道は“ペア競技”の出場は禁じられていないこと。そこで犬猿の二人がペアになり、猛特訓が始まる……。

あらすじも、宣伝用ビジュアルもライブアクションディズニー映画のようなテイストで、直前まで自分はそうだと勘違いしていました。実際の製作はドリーム・ワークス。(ま、ある意味、合ってる勘違い。)
直球コメディで、そこここで爆笑。個人的にはエスカレーターのシークエンスがツボ。
男同士のペアというキワモノさは、男色的な色合いを排除していて、仲の悪さと、ペアの片方が初恋を実らせるプロットが進行。劇中も現実の観客に対してもソッチの発想にいかない配慮がめぐらされていました。結果、下品な笑いの中にもバランス感覚を感じる作品にはなっていると思うのですが、あまりに排他的に感じた自分は、イコールめっちゃゲイ・フレンドリーな感性なのかも。

ジョン・ヘダー(「バス男」)に似てるなー、と思ったら本人でした。いやー、キャラクターの変わり身っぷりに才能を感じました。

下品な笑い大好きな自分は大爆笑。期待以上に面白い作品でした。いい意味でバカバカしいのも好み。最後の必殺技は、あれでいいのか!?

「ホットファズ」
前評判が高すぎて、でも、スルーするには惜しい作品と言うことで滑り込み鑑賞。噂にたがわず、“秀才タイプ”な作り手の映画という印象。とにかくカットの切り替わり時の重ね方(動きとか、空間の転換、)が上手い。
ハイテンポな演出は現代的な若い映像作家という印象。(あとで監督の年齢を見て納得。)つめこみ気味ながら、情報の処理スピードは独りよがりにならず、1度でも伏線を飲み込めるように出来てるバランス感覚はさすが。

セオリーとしてキャラクターが夢を語ったりすると、伏線として回収するんだと身構えてしまうモンですが、その前フリ具合も適温。「一度も○○れた事はない」と言われると、観客としては“ああ、クライマックスは○○れちゃうのね”となるのですが、そこへ至る緩急は見事。

クライマックスは漫画的な常識の覆し方で、そこへ至ってやっとコメディ要素を感じ取れました。
実のところ、見る前はキレる警官が平和な地方へ飛ばされる、ロケーション・ギャップを基本にしたヒューマン・コメディ系の作品だと予想していたのですがいい意味で裏切られました。

完成度の高さで言えばが、完全に後者に軍配が上がりますが、笑いと作品の持つムードで言うと前者の作品の方が好みのカップリングでした。
名画座バンザイ。

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