DVD『わんわん物語』プラチナエディション、発掘された歴史!2006年07月24日 14:49

DVD『わんわん物語』プラチナ・エディション
この春に発売されたDVD『わんわん物語プラチナエディション』は自分にとって久々に大満足のソフトでした。
ディズニー・クラッシックの中でもお気に入りの作品なのでビデオ、LDと買い続けてきましたが、今回のソフトに収録されたメイキングはそれまで定説だったものが覆る驚きの内容でした。
これまで『わんわん物語』と言えば原作小説とウォルトの体験のミックスしたものと言われてきていたのですが新たに語られるメイキングは戦前から原型の企画があったという驚きの新事実。映画にはノンクレジットのジョー・グラントが飼っていた自分の犬をモデルにした物語が発端だと明かされました。

ジョー・グラントは白雪姫の魔法使い、ダンボ、ピノキオ、ファンタジアのヒヤシンス(カバのバレエ・ダンサー)など初期の傑作キャラクターを生み出したアニメーターで立ち上げ時期からディズニー作品意参加していた古株でしたが1949年スタジオを離れ1980年代中ごろディズニーへ復帰していました。近年の作品も手がけ『ポカホンタス』で葉が舞い踊る風のシーンは氏のアイデア。亡くなったお母さんを表現する美しいもので印象的なものです。 老いて尚あふれるアイデアは若々しさにあふれ、「ウォルトが生きていたらCGアニメは作っていたと思うよ」と柔軟な意見でいました。
3DCG映画『チキンリトル』で「ジョー・グラント」へ捧ぐと最後にクレジットされる通り、昨年の5月に96歳で亡くなっています。仕事中机に倒れる姿はクリエイターの理想的な往生のように感じてしまう自分は、ある種、憧れのようにその仕事と一生を眺めています。

ジョーの家族にとって『わんわん物語』は自分たちの物語であったはずなのにノンクレジットで悲しい思いでいたようです。製作から半世紀以上、当初のスケッチから考えれば60年以上のときを経て真実が明かされるメイキングはファン必見、それだけで購入の価値ありでした。

本編はデジタルリマスターされたシネスコのみで収録。今回DVDを購入したので古いソフトを処分できると思っていたのですがビスタとシネスコの2バージョンで製作され、レイアウトと撮影が違うバージョンで収録している旧ソフトもやっぱり必要だという結論に……。マニアの荷物は増える一方です。
『バグズライフ』は一枚でシネスコとTVサイズ両方収録しているソフトなので、容量的には可能なはず。ゲームとか収録する前にその辺が足りないという印象もあるのですが、全てはメイキングの内容に拍手して許します。

先日足を運んで原画を見た『アート・オブ・ディズニー』で紹介されている『わんわん物語』のストーリースケッチ。その絵を使用したメイキング映像も収録されています。

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