DS Figurine set『ムーラン』 ― 2008年05月23日 06:42
これは最近海外のディズニーストアで販売されているフィギュアセット。
(予告だけかと思ったらエントリーしたよ。そんな自分に驚く。)
『カーズ』『レミーのおいしいレストラン』などと同じシリーズです。当地定価US12.50ドル。2パック買うと20ドルに割引。
『ムーラン』は1998年に公開されたディズニーアニメーション。フロリダのディズニー・ワールドの中、見学コースもあったスタジオで製作されました。内容は有名な中国の伝承民話。病の父の替わりに男装して戦争へ出る女性の話です。
フルネームは「ファ・ムーラン」。漢字では「花木蓮」と書きます。
手に持つ虫かごの中にいるのは幸運のお守りとして持たされたコオロギの“クリキー”。
ディズニー版では男装のときの偽名が“ピン”。同一人物ながら男装すると作画は直線的、男性的になるよう気を配られています。フィギュアでも素顔の時の丸顔な印象に比べて、やや縦長な端正な顔に表現され、違いが再現されています。
行く先不安なムーランを手助けするのが、龍のムーシュ。ご先祖たちが送り出した頼りない龍で、伝統からすると『ピノキオ』の“ジミニー・クリケット”的なサポートキャラ……なはずですが、自分のことしか考えないお調子者。クリキーも、自分の為に行動しています。その辺が(映画公開時の)時代性と言うか……。私利が互いにかみ合っているからこそ生まれるシチュエーションが親近感を持て新鮮でした。
むしろムーシュやクリキーに比べて忠実なサポーターなのは、馬のカーン。ご主人を慕う気持ちは二匹よりはるかに強い頼りになる存在です。
戦線に立つムーランが所属する部隊の隊長がシャン。真面目な熱血漢。訓練シーンがクンフーもの特有のかっこよさで、漢は燃える。シリアスなキャラクター性が逆にウケをとってしまうようで、一部に熱狂的なシャン隊長ファンがいるとか。(…いないとか。)
そしてムーランの母。
微妙なポジションのキャラクターがセットに入ってます(苦笑)。映画公開当時に出たフィギュアにはムーランのおばあちゃんがラインナップされているのですが、それはむしろ理解できました。おいしい笑いをとるいいキャラクターですから。それに比べてムーランの母は真面目で常識人な分、印象が薄いというか面白味がないというか……。
正直言って誰がフィギュア欲しがるんだってキャラクター!?
お父さんならば物語を再現して遊べそうだけど、お母さんは遊び方にも困ります。きっと後にも先にもない貴重な立体化になるような気がします。
その点、この犬“リトル・ブラザー”はよくぞ立体化してくれたという存在です。他のキャラクターの直線的エレメントとは違うセンスのデザイン。当時、“一匹だけニコロデオンが混じってる”と笑ったものです。そのスパイスは印象的で、動きのカワイさも含めて密かな人気者でした。
ちなみにリトルブラザーの声は『リロ・アンド・スティッチ』の監督でありスティッチの声も演じているクリス・サンダース。改めて振り返ると、何か共通点を感じます。
オンタイムでないのに、商品化されるのは嬉しいのですが、よく見るとパッケージが“プリンセス”表示。
そういえば「ディズニー・プリンセス」の中に彼女は数えられていましたっけ。こうして新商品が開発されるなら、歓迎したい気分……なんですけど、パッケージの背景に信じられない光景が広がっていました。
お城!?
さすがプリンセス。作品には登場しない“ムーラン・キャッスル”を持ってるようです。
アメリカ人ってば……。

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