ノンクレジット・キング、しらいしろう2006年03月19日 23:54

NO CRDIT KING
近年自分の仕事はノンクレジットが多い。激しく多い。
少し前に自嘲をこめて思わず「僕はノンクレジット・キングだから」とふいに言葉が出た。まったくズバリな話なのですがこれに気づいたらなんと気分的にやりきれないか。

フリーランス、自由業は仕事の業績こそが次の仕事へと繋がる不安定な河原乞食。どんな仕事をやっているか分からないと(言えないと)信用もへったくれも無い。
諸事情でクレジットされないことや単に忘れてしまったからと言う軽いものまで色々な理由で表記されないことは多々起こりうる。
昨年やったライター仕事もその一つ。得意ジャンルを見込まれての紹介だったのだけど諸事情でクレジットは出せないと言う。しかも現場は人手が足りないから更に人員が欲しいと言われ更に知り合いを紹介。知り合いはプロ中のプロ。サラリと「ノンクレジットならば、ギャラは倍でお願いします。」と言ってのけた。意味的にも、状況的にも当然の申し出だった。

ノンクレジットを楽しめるような特別な状況でもない限り、無記名仕事は益がない。次に繋がらない下働きにすぎない。下積み生活中ならまだしもバリバリに活躍中の人ならやってもしょうがない。
何年たっても自分の仕事に自信を持って取引することが苦手な自分は彼女のきっぱりした言い方はプロを感じた。憧れに値する姿だった。

さて、自分を省みる。漫画家としてもハンパ、ライターとしてもハンパ、デザイナー、イラストレイター以下略、すべてが自信のないハンパ者。
そして数々の下働き=ノンクレジット仕事をこなす。自分のテクニックの蓄積はかな~~~り持ってても外に対してキャリアの蓄積はない。何をしたか言ってはいけないような仕事も多い。

”ノンクレジット・キング”と自分を笑っている余裕があればこの生活が続くのもアリだろうと思えますが、何年こんなことを続けている。
そろそろウンザリしています。いや、かなり前から“ヤヴァイいなぁ”と思っているのですが。それでも巡りあわせで居ざるを得ない日々にあえいで居る訳です。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
右「しらいの仕事」表題赤丸の大文字アルファベット。
Next alphabet from "D"

コメント:

トラックバック