映画『チキンリトル』3Dバージョン2006年03月09日 03:50

『チキンリトル』ディズニーデジタル3-D版チラシとメガネ
元旦に英語版を見たので翌日は日本語版を見るがてら、イクスピアリで上映されている映画『チキンリトル』3Dバージョンを見ました。(3ヶ月遅れエントりー!)

巷ではTVCMを見て”サザエさんの花沢さん”と同じだという反応ばかりでしたが、それよりも気になったのは”思春期”を感じさせる声質の英語版と違って明らかに”チビッ子”として配役されてしまっているのが気になりました。 父親との微妙な距離感がテーマなのに”カワイイ系”キャラクターになってしまいテーマの変質を感じました。思春期なのに”リトル”だからコンプレックスになっているのにチビッ子ではコンプレックスに理由が薄くなりませんかね。 チキンリトル役の山本圭子さんの演技は申し分なく、マイナス意見をさしはさむのは恐縮なのですが……。

さて、CGアニメも全盛となりデータ処理のおかげで実写よりも容易に立体映画へ変換できるようになったのか昨年のアイマックス・シアターで上映された『ポーラーエクスプレス』に続き3DCGイメージの立体上映。DLPの導入で以前に比べて楽に上映できるようになったのでしょうか。先の『ポーラーエクスプレス』の鑑賞料金が2500円だったのに対して『チキンリトル』は2000円と言う設定。

前日の鑑賞できっとここが一番飛び出すに違いないと信じていた画面はラスト近くの劇中劇。カメラ目線で画面に近寄って手を振る演出だったのでそう予測したのですが、実際には劇中劇=映画の平面スクリーンだから飛び出ない、と言う番狂わせ。思い切りズッコケました。

立体映画として最初から演出を計算していることを感じる『ポーラーエクスプレス』はゆったり長回し、奥行きあるフレームが多いのに対して『チキンリトル』は立体映画らしい演出がなく、普通のアニメーションが立体になっている印象。前半のカートゥーン的な動きはスピーディで立体視するにはやや疲れる感覚がありました。逆に言えば立体映画らしからぬ画面作りが新鮮だったと言う言い方も出来ます。
全体的にロケーションが小作りな映画なので背景の奥行きでゾクゾク出来るのはクライマックスの空いっぱいのUFOくらい。
あくまでも3DCGで製作した付加価値として生まれた立体映画だったのかもしれません。

今のところ立体映画と言う新鮮味は楽しく魅力的なのですが演出が立体映画と通常版の差が無いせいで、突出した印象は受けませんでした。
むしろ……『ポーラー・エクスプレス』立体映画版の再映を切に願ってしまったりして……。
いや、『チキン・リトル』3D版も充分に面白いです。きっと『ポーラー・エクスプレス』が傑作すぎるのです。きっと。

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