かわりゆく風景 ~後楽園のまがりかど2006年02月08日 10:56

水道橋-後楽園の風景(2006-1-19撮影)
歳が明けていつもの道をいつものように通過しようとしたら、水道橋=後楽園の角にあるファーストフード店『ケンタッキー・フライドチキン(KFC)』『ミスター・ドーナッツ』が閉店していた。
なくなるのを知っていたら昨年末のクリスマスに迷ったとき記念に入っておけばよかった。レイモンド・ブリッグズのスノーマンのブランケットがついたセットに惹かれてKFCを覗きこんだけれど、迷って辞めた。
もっとも閉店記念に来店したって何も変わらない、感傷に酔うハタ目に気持ち悪い時間が流れるだけですけどね。自分の場合、感傷にもならない馬鹿な思い出しかありません。オマケ目当てとかポイントカードとか(苦笑)。

そういえば昨年の今頃もこんな風な気分を味わいました。
後楽園の奥にそびえる大きなアナログ時計が止まり、いつになったら修理されるのか気にしていたら年明けの一月にデジタル時計につけかえられていた。

風景はいつまでも同じように保存できない、もちろん何でもそうなのだけど変化を感じると胸の奥で何かがうごめく。
自分もいつか風景と同じように消え、そして次の日も世界は回る。そんなあたり前をつきつけられるようで居心地が悪い。

アナログの大時計はなくなったけれど自分はアナログで時を刻むことを続けようと思う。
そういえば町の真ん中で時を刻む花時計をネタにした漫画が自分のデビゅー作だったなぁ。あれからもう18年ですよ。

タカラ&トミー合併目前2006年02月08日 17:13

タカラ社のマークにもなった昭和35年のヒット玩具「だっこちゃん」
ブログ『チョロQ研究序説』さんの記事でいよいよタカラトミーの合併が3月になると知り、軽い感傷ムードが続いています。記事が古くならないうちに後楽園のネタと感傷特集と言う気持ちで一気に消化(苦笑)。

銀行の合併ラッシュで気になっていたのはマスコット・キャラクターがどう食い合って残るか、消えてしまうキャラクターはどれなのかと言う事に注目していたのですが会社自体に思い入れがある例は少ないです。
かつて『ロボダッチ』で一世風靡をしたプラモメーカーイマイが無くなったときも寂しい思いをしました。そういえばタカラも『ロボダッチ』の超合金メーカー。根っこは同じ感覚なのかも。原体験で慣れ親しんだものには無条件で応援したくなる気持ち、これはなかなか論理的に説明しがたい感情です。キャラクターだけでなく作り手のこだわりや手腕を意識するところまで行けば応援対象がそこまで広がります。

そんな訳で”タカラ”と言う一企業がなくなり合併した新会社に生まれ変わるのは少し寂しい。タカラのHPで特設されている「ありがとうスペシャルサイト・タカラヒストリー」のような企画もググッとくるものです。会社のおもちゃカタログをめくるアルバムに自分の生活も重なっていきます。

あぁ、自分の生活にもおもちゃアリ(^^;


※冒頭画像は昭和35年の”だっこちゃんブーム”を起こしたタカラの代表的商品「だっこちゃん」。80年代前半までは店頭でみかけた。これは我が家にあった初期のブーム時代の商品。ウィンクする目がかわいい。ロゴはチョロQブーム、80年代初頭のもの。

※画像2:昨年タカラが関係者に配った「2005年 お年賀」。
2005年はタカラ創立50周年の記念の年、代表する玩具ブランドの”リカちゃん””チョロQ””だっこちゃん”そして創業日、1955年9月17日の朝日新聞の縮刷版がセットされていました。

チョロQ/90式メーサー殺獣光線車2006年02月09日 02:02

チョロQ 90式メーサー殺獣光線車
2002年ゴジラ映画26作目『ゴジラ×メカゴジラ』の劇場公開時、場内の限定グッズとして販売されたチョロQ「チョロQ/90式メーサー殺獣光線車」!
ファンの多いシブいメカをチョロQと言うポップなところに上手く落とし込んでます。チョロQとしてはリアル系に感じるアレンジです。
強度の問題で先端にクリアパーツを使い、その空間を表現していますが、そのクリアにイエローカラーを施し光線が出ている雰囲気に仕上がっているところがかなり良いです。怪我の功名とも思えますがこれはアイデア勝ち。

メーサー砲可動。サイズ約36×70mm

伊福部昭さん逝く2006年02月09日 05:33

1995/1/13「シンフォニックバトル 伊福部昭vsJ・ウィリアムズ」公演の会場でいただいたサイン
作曲家・伊福部昭さんがなくなったと朝のニュースで聞きました。
享年91歳。

■ニュース・記事
東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060209/mng_____sya_____012.shtml

中学生の頃、『SF交響ファンタジー』をカセットテープが伸びるまで繰り返し聴いてました。

数多い映画音楽から純音楽まで幅広いご活躍をされていましたが自分にとってはゴジラのテーマを作曲した人。そんなライト・ファンの聴衆の一人です。
1995年に行われた「シンフォニックバトル 伊福部昭vsJ・ウィリアムズ」と題されたコンサートでは偶然ご本人を見かけサインをいただくことが出来ました。考えてみればあの頃既に80歳でいらしたのにファンに快くサービスするお元気あふれ、ステキな方でした。
たくさんの遺された作品をこれからも楽しんで行きたいと思います。
ご冥福をお祈りします。


▲「ゴジラ!フォーエバー/伊福部昭栄光のゴジラメドレー」 EP(ワーナーパイオニア発売1984年)

”作品は不滅”の意味をこめたビジュアルと言うことで選んだジャケットですが、内容はむしろ……。シンセサイザーでアレンジされたメドレーです。
懐かしいジャケットです。

かくれチョロQ ~『ダッシュゴジラ2000』編2006年02月10日 02:17

「ゴジラ2000(ミレニアム)」劇場限定/ダッシュゴジラ
ゴジラ2000(ミレニアム)』劇場公開時の場内限定グッズのひとつ『ダッシュゴジラ2000』。プルバックでビュンとゴジラが走ります。

”隠れチョロQ”なんて題して「プルバックしたらみんなチョロQかよ!」とツッコまれですが、発売元表示に”(株)タカラ”という文字を見つければ同意は無理でも理解はしてもらえそうです。
内蔵ゼンマイはサイズから”ミクロパンサー”か”コミックパンサー”使用だと思うのですが開けて確認していないので断定は出来ません。

チョロ獣はフリクション・トイ(はずみ車)だったので、ついにプルバックトイでチョロQレーベルに登場! …と言いたいところなのですが、いかんせんチョロQという表示はどこにも見当たらない、微妙な存在です。


▲メーサー車と対決ごっこ

その後の劇場限定品ではメーサー車や轟天号のチョロQがリリースされましたが、このダッシュゴジラも”豆ダッシュ”のようにそれらのプロトタイプということに…なりませんね。はい。

ルーデとプッチ ~エラー品のある風景2006年02月10日 20:15

マジカルコレクション/チップとデール/エラーパッケージ
商品が見えない、見えない。
あと、名前がさかさ、さかさ!

名作玩具『エッ?グッ!』~ゴジラが生まれるタマゴ・トイ(1988)2006年02月11日 02:52

『エッ!グッ?』ゴジラシリーズ、1988年発売。
プルバックのゼンマイ玩具を開発搭載したチョロQの衝撃から8年、名作と呼ぶにふさわしいゼンマイ玩具がまたもタカラからリリースされました。それが『エッ?グッ!』と名づけられたこの商品です。
タマゴの頭を回転させてネジを巻き、地面に置くとジーッと音がして数秒後いきおい良くタマゴが割れて、そのままなかの怪獣が歩き出すというギミックです。このありそうでなかったシンプルかつ王道の仕組みは正にコロンブスの卵。卵が開く瞬間、バネで殻を飛ばし、なおかつバランス良くキャラクターが着地して歩き出す、このアナログで大胆な整合性がすばらしい!
Wind-up Hatching Godzilla (1988/TAKARA JAPAN)
近年ではこのギミックをそのまま再現したマクドナルドの玩具もリリースされ目新しいものではなくなっているかもしれません。しかしチョロQの前にプルバック玩具がなかったように、この商品こそが元祖と言えるオリジナリティあふれる機構です。
Wind-up Hatching Godzilla, Rodan, King-Gidorah, Mothra(1988)
第一弾、東宝怪獣をリリースしたこの商品は1988年に定価980円で発売。チョロ獣の再販も同時にされて久々にタカラの怪獣玩具が売り場を賑わせました。ラインナップはゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラの『三大怪獣 地球最大の決戦』を意識したかのような4種類。 ラドンは歩きながら羽をはばたかせ、キングギドラは首を振りながら歩きます。
モスラは通常のノコノコ人形とは違う機構で、イモムシのようにモソモソと動くところがスゴイです。裏を返すと足の変わりに棒を突き出し、体の後ろは車輪を使ったコロ走行。フシについた関節で動きを表現されていることが分かります。シンプルなのに、効果は抜群。動きをお伝えできないのが残念です。

Wind up Hatching Mothra(1988)
商品は1988年、1993年、1999年とリリースされていますが初版のみ”まきまきマスコット”が付属しています。これはタマゴを使わないままで遊ぶためのネジ巻き用のフックでキャラクターにゆかりあるものが付属していました。(※画像はラドンに付属のメガヌロンが足りません。他はゴジラ:ビル、モスラ:東京タワー、キングギドラ:X星人円盤)

▲左上:初版、再版時解説書表紙、右上:再販時掲載「怪獣新聞」
左下:初版版”まきまきマスコット”解説、右下:アンケートハガキ


遊び心は付属品だけに飽き足らず解説書やアンケートハガキにまで至っています。初期リリースではアンケートハガキが封入され宛先はなんと、タカラ社内の”ゴジラ対策本部”。しゃれが利いています。
まきまきマスコットの付属をやめた93年版では、その部分を改稿して「怪獣新聞」を掲載。目撃談を掲載し”対策本部設置”を謳っています。


余談ですが、藤子F先生の執筆机はこの商品が置かれ著者近影にたびたび写っています。お持ちの商品はライトグリーンカラーのタマゴに入ったゴジラとクリーム色タマゴ入りのモスラ幼虫。卵や恐竜好きな先生らしい、お気に入りの一つだったようです。
今年の映画『のび太の恐竜2006』ではこの商品がのび太の持ち物として登場しています。藤子ファンとしても要注目の玩具です。
思えば1980年公開の『のび太の恐竜』は『モスラ対ゴジラ』と同時上映でしたが、26年を経てもこんな形で競演してしまうなんて「のび太の恐竜」とゴジラは不思議な縁です。東宝映画ならではのコラボ再び!

エッ?グッ! 広告(1988)
[※2011/5/30広告画像追加]