かわりゆく風景 ~後楽園のまがりかど ― 2006年02月08日 10:56

なくなるのを知っていたら昨年末のクリスマスに迷ったとき記念に入っておけばよかった。レイモンド・ブリッグズのスノーマンのブランケットがついたセットに惹かれてKFCを覗きこんだけれど、迷って辞めた。
もっとも閉店記念に来店したって何も変わらない、感傷に酔うハタ目に気持ち悪い時間が流れるだけですけどね。自分の場合、感傷にもならない馬鹿な思い出しかありません。オマケ目当てとかポイントカードとか(苦笑)。
そういえば昨年の今頃もこんな風な気分を味わいました。
後楽園の奥にそびえる大きなアナログ時計が止まり、いつになったら修理されるのか気にしていたら年明けの一月にデジタル時計につけかえられていた。
風景はいつまでも同じように保存できない、もちろん何でもそうなのだけど変化を感じると胸の奥で何かがうごめく。
自分もいつか風景と同じように消え、そして次の日も世界は回る。そんなあたり前をつきつけられるようで居心地が悪い。
アナログの大時計はなくなったけれど自分はアナログで時を刻むことを続けようと思う。
そういえば町の真ん中で時を刻む花時計をネタにした漫画が自分のデビゅー作だったなぁ。あれからもう18年ですよ。
タカラ&トミー合併目前 ― 2006年02月08日 17:13

銀行の合併ラッシュで気になっていたのはマスコット・キャラクターがどう食い合って残るか、消えてしまうキャラクターはどれなのかと言う事に注目していたのですが会社自体に思い入れがある例は少ないです。
かつて『ロボダッチ』で一世風靡をしたプラモメーカーイマイが無くなったときも寂しい思いをしました。そういえばタカラも『ロボダッチ』の超合金メーカー。根っこは同じ感覚なのかも。原体験で慣れ親しんだものには無条件で応援したくなる気持ち、これはなかなか論理的に説明しがたい感情です。キャラクターだけでなく作り手のこだわりや手腕を意識するところまで行けば応援対象がそこまで広がります。
そんな訳で”タカラ”と言う一企業がなくなり合併した新会社に生まれ変わるのは少し寂しい。タカラのHPで特設されている「ありがとうスペシャルサイト・タカラヒストリー」のような企画もググッとくるものです。会社のおもちゃカタログをめくるアルバムに自分の生活も重なっていきます。
あぁ、自分の生活にもおもちゃアリ(^^;
※冒頭画像は昭和35年の”だっこちゃんブーム”を起こしたタカラの代表的商品「だっこちゃん」。80年代前半までは店頭でみかけた。これは我が家にあった初期のブーム時代の商品。ウィンクする目がかわいい。ロゴはチョロQブーム、80年代初頭のもの。

※画像2:昨年タカラが関係者に配った「2005年 お年賀」。
2005年はタカラ創立50周年の記念の年、代表する玩具ブランドの”リカちゃん””チョロQ””だっこちゃん”そして創業日、1955年9月17日の朝日新聞の縮刷版がセットされていました。
チョロQ/90式メーサー殺獣光線車 ― 2006年02月09日 02:02

ファンの多いシブいメカをチョロQと言うポップなところに上手く落とし込んでます。チョロQとしてはリアル系に感じるアレンジです。
強度の問題で先端にクリアパーツを使い、その空間を表現していますが、そのクリアにイエローカラーを施し光線が出ている雰囲気に仕上がっているところがかなり良いです。怪我の功名とも思えますがこれはアイデア勝ち。
メーサー砲可動。サイズ約36×70mm
伊福部昭さん逝く ― 2006年02月09日 05:33

享年91歳。
■ニュース・記事
東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060209/mng_____sya_____012.shtml
中学生の頃、『SF交響ファンタジー
数多い映画音楽から純音楽まで幅広いご活躍をされていましたが自分にとってはゴジラのテーマを作曲した人。そんなライト・ファンの聴衆の一人です。
1995年に行われた「シンフォニックバトル 伊福部昭vsJ・ウィリアムズ」と題されたコンサートでは偶然ご本人を見かけサインをいただくことが出来ました。考えてみればあの頃既に80歳でいらしたのにファンに快くサービスするお元気あふれ、ステキな方でした。
たくさんの遺された作品をこれからも楽しんで行きたいと思います。
ご冥福をお祈りします。

▲「ゴジラ!フォーエバー/伊福部昭栄光のゴジラメドレー」 EP(ワーナーパイオニア発売1984年)
”作品は不滅”の意味をこめたビジュアルと言うことで選んだジャケットですが、内容はむしろ……。シンセサイザーでアレンジされたメドレーです。
懐かしいジャケットです。
かくれチョロQ ~『ダッシュゴジラ2000』編 ― 2006年02月10日 02:17

”隠れチョロQ”なんて題して「プルバックしたらみんなチョロQかよ!」とツッコまれですが、発売元表示に”(株)タカラ”という文字を見つければ同意は無理でも理解はしてもらえそうです。
内蔵ゼンマイはサイズから”ミクロパンサー”か”コミックパンサー”使用だと思うのですが開けて確認していないので断定は出来ません。
チョロ獣はフリクション・トイ(はずみ車)だったので、ついにプルバックトイでチョロQレーベルに登場! …と言いたいところなのですが、いかんせんチョロQという表示はどこにも見当たらない、微妙な存在です。

▲メーサー車と対決ごっこ
その後の劇場限定品ではメーサー車や轟天号のチョロQがリリースされましたが、このダッシュゴジラも”豆ダッシュ”のようにそれらのプロトタイプということに…なりませんね。はい。
ルーデとプッチ ~エラー品のある風景 ― 2006年02月10日 20:15
名作玩具『エッ?グッ!』~ゴジラが生まれるタマゴ・トイ(1988) ― 2006年02月11日 02:52

タマゴの頭を回転させてネジを巻き、地面に置くとジーッと音がして数秒後いきおい良くタマゴが割れて、そのままなかの怪獣が歩き出すというギミックです。このありそうでなかったシンプルかつ王道の仕組みは正にコロンブスの卵。卵が開く瞬間、バネで殻を飛ばし、なおかつバランス良くキャラクターが着地して歩き出す、このアナログで大胆な整合性がすばらしい!

近年ではこのギミックをそのまま再現したマクドナルドの玩具もリリースされ目新しいものではなくなっているかもしれません。しかしチョロQの前にプルバック玩具がなかったように、この商品こそが元祖と言えるオリジナリティあふれる機構です。

第一弾、東宝怪獣をリリースしたこの商品は1988年に定価980円で発売。チョロ獣の再販も同時にされて久々にタカラの怪獣玩具が売り場を賑わせました。ラインナップはゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラの『三大怪獣 地球最大の決戦
モスラは通常のノコノコ人形とは違う機構で、イモムシのようにモソモソと動くところがスゴイです。裏を返すと足の変わりに棒を突き出し、体の後ろは車輪を使ったコロ走行。フシについた関節で動きを表現されていることが分かります。シンプルなのに、効果は抜群。動きをお伝えできないのが残念です。

商品は1988年、1993年、1999年とリリースされていますが初版のみ”まきまきマスコット”が付属しています。これはタマゴを使わないままで遊ぶためのネジ巻き用のフックでキャラクターにゆかりあるものが付属していました。(※画像はラドンに付属のメガヌロンが足りません。他はゴジラ:ビル、モスラ:東京タワー、キングギドラ:X星人円盤)

▲左上:初版、再版時解説書表紙、右上:再販時掲載「怪獣新聞」
左下:初版版”まきまきマスコット”解説、右下:アンケートハガキ
遊び心は付属品だけに飽き足らず解説書やアンケートハガキにまで至っています。初期リリースではアンケートハガキが封入され宛先はなんと、タカラ社内の”ゴジラ対策本部”。しゃれが利いています。
まきまきマスコットの付属をやめた93年版では、その部分を改稿して「怪獣新聞」を掲載。目撃談を掲載し”対策本部設置”を謳っています。
余談ですが、藤子F先生の執筆机はこの商品が置かれ著者近影にたびたび写っています。お持ちの商品はライトグリーンカラーのタマゴに入ったゴジラとクリーム色タマゴ入りのモスラ幼虫。卵や恐竜好きな先生らしい、お気に入りの一つだったようです。
今年の映画『のび太の恐竜2006』ではこの商品がのび太の持ち物として登場しています。藤子ファンとしても要注目の玩具です。
思えば1980年公開の『のび太の恐竜
キョロちゃんエッグ/タカラ(1999) ― 2007年09月23日
名作玩具『エッ?グッ!』の鳥と再々版ゴジラ ― 2006年03月08日
金色のエッ?グッ!キャンペーン、当選者1000名の一人 ― 2006年02月12日
名作玩具『エッ?グッ!』 ― 2006年02月11日
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