「ニューシネマパラダイス」リピーター時代2005年11月01日 09:35

自分が見たニューシネマパラダイスのチケット
学生時代が終わり、自由業になって真昼間から映画を見ることが出来るようになってやっていた「ニューシネマパラダイス」のリピーター生活。
先日、改めて使った半券の束が出てきて驚いた。

「バカだろ?じぶん。」
我ながら呆れる。節約の為に公開後も前売り券を売っているチケットショップで補充しながら通った結果がこの有様。
タイムテーブルを完全に暗記して、あげく見ていない日でも「この時間だとストーリーのあの辺やってる」なんて見当がついた。あの辺もどの辺も”オノレが変”だ。

回によってお客の反応がまるで変わるのも発見だった。場所を変えて環境が変わると映画の感じ方が変化するのも楽しかった。プリントによって発色が違うのも発見したし、ロールの切り替えが下手な劇場、旨い劇場、機械任せなんて場合があるのも体感した。

バカはバカなりに発見を重ねて作品の深みに入っていくのが何よりも面白かった。この映画の構成はいまだに飽きることがない。

開口すると映画で発見したネタしか話さなくなって友人が逃げた。
サントラを入手した後は部屋でエンドレスになった。友人が電話をかけてくると「またかけてるの?」苦笑されることもしばしばだった。

この先、他の作品であれほど熱狂することが出来る機会が訪れると思えない。
みっともないと思うようになった部分もあるし、年齢的に映画へ慣れてしまったのもある。でも、自分を夢中にさせてくれる新作が現れることをいつも待っている。そして楽しむだけでなくこの糧を何かに生かしたいと模索している。

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